酵素ってなんでしょうか?
健康にいい、腸活にいい、風邪が引きにくなるとか、なんとなく曖昧にその
良さがわかっていても、はっきりどこがどのようにいいのか答えられない
人がほとんどだと思います。
そこで具体的に酵素ってなんなのか、わかりやすく書いてみようと思います。
1.酵素は生命活動を調節する重要な栄養素
「酵素」とは、主にたんぱく質のひとつです。
人体は、10万種類とも言われるタンパク質で構成されています。
酵素は人間や動物、植物などすべての生き物が生きていく上で必要な、
消化・吸収・代謝などの化学反応を促進するものです。
酵素は食物を消化分解するほか、呼吸、運動、思考、そして自然治癒力
までも左右する、とても重要な働きを担っています。
生命活動においては、さまざまな化合物による反応が起こっていて、
それらの反応のほとんどが、じつは、酵素の仲立ちがあって、はじめて
成り立つのです。
酵素がなければ私たちは生きていけない、とさえ言える存在なのです。
2.酵素は大別すると3つある。
私たちの体の中にはおよそ5000種類の酵素があるといわれていますが、
各酵素は一つの働きのみをするスペシャリストであり、大別すると体内
酵素(消化酵素と代謝酵素)、対外酵素(食物酵素)の3つに分けられます。
1)体内酵素・・・①消化酵素と②代謝酵素
2)体外酵素・・・③食物酵素
1)体内酵素・・・体内で作られる酵素の事です。
①消化酵素
食べ物を体内で消化して、必要な栄養素をとりこむために必要な酵素です。
唾液、膵液などの消化液に含まれるほか、腸内微生物も消化酵素を
作り出します。
でんぷんはアミラーゼなどによってブドウ糖に分解されます。
タンパク質はプロテアーゼ(ペプシン・トリプシンなど)によってアミノ酸に
分解されます。
脂質はリパーゼによって脂肪酸とモノグリセリドに分解されます。
消化酵素とは、アミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼなどのことです。
②代謝酵素
栄養素をもとに身体の各細胞を作り上げたり、呼吸や運動に欠かせない
化学反応に関わっています。
また、老化を防ぎ、毒素を解毒し、免疫力や自然治癒力にも働くなど、
生命に関わる重要な役割を持っています。
代謝酵素は、たとえば肝臓の数値で、AST(GOT)とかALT(GTP)とかがあります。
これらはトランスアミナーゼと呼ばれる代謝酵素です。
肝臓に負担をかけすぎて肝細胞が死ぬと、その死骸から酵素がもれて血中濃度
が上がる。
だから肝臓の状態がこれでわかるのですね。
代謝酵素はさまざまな組織に存在しますが、多くは肝臓に集中しています。
2)体外酵素・・・人間が外からもらう酵素の事です。
③食物酵素
食物酵素とは、食物に含まれる酵素のことを言います。消化酵素と同じく、
消化を助ける働きがあります。
生野菜・果物・味噌・納豆・ぬか漬けなどに含まれます。
野菜や果物には乳酸菌などが付着しており、それら菌は酵素を放出します。
この酵素によって食物は分解され、栄養分を取り込みやすい状態にします。
この栄養分を取り込むことによって菌が増殖することを「発酵」と言うのですね。
酵素ドリンクや発酵食品のたぐいは食物酵素であり、消化酵素と同じ働きをします
以上の事を簡単にまとめると、
体内で主に使われている酵素は、大きく分けて3つあるという事。
- 消化酵素・・・食べたものを身体が消化・吸収する役割を果たす。
- 代謝酵素・・・体温調節や、呼吸・心拍などの生命活動をサポートする。
- 食物酵素・・・食物から摂る酵素で、体内酵素をサポートして働く酵素。
この3つの役割や働きを覚えておくと良いでしょう。
次回は、健康を維持するために大切な代謝酵素 について。
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