私的に選んだ「年越しの歌」をアップしてきました。
・ユーミン「手のひらの東京タワー」
・吉田美奈子「時よ」
・高野寛「確かな光」
・ビリー・ホリディ「God Bress the Child」
こんなところだったでしょうか。もう1、2曲あったような。
今回の年越しの歌は、ブラジルの宝、ブラジルの声とも呼ばれる
ミルトン・ナシメント(Milton Nascimento)の「Bridges」(原題「Travessia」)。
世界的に有名な歌で、カバーも多数ありますが、
ポルトガル語版が1967年、英語版が1969年の発表なので、
音楽通でなければ、拙ブログ読者の年代にはあまりなじみがないかも知れません。
実は約5年前にも、「私的に選ぶ卒業ソング」として
拙ブログで紹介しましたが、
そのときの動画は、全編ポルトガル語のライブでした。
こちらは、彼が世界に知られるきっかけとなった、
米国発売版で、英語がメイン。
もともとポルトガル語で発売されたラブソングを、
世界デビュー用に、歌詞を英語にして、内容も人生を語るものに変えたら
そっちの方が有名になりました。
(ただし、ポルトガル語の歌詞は、単なる恋愛の内容ではなく
軍事政権下で失われた自由を嘆く歌、という解釈も)
今回は、このレコーディング版に忠実に、訳詞を並べたものを
下に紹介します。
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(歌い出しは英語)
リアルな何かを探し求めて
僕は千もの橋を渡ってきた
鉄線を蜘蛛の巣みたいに
張ってある吊り橋もあった
小さな板切れの橋もあった
固い石で出来た橋もあった
僕はどこでもよそ者で
いつでも一人きりだった
明日につながる橋もある
過去につながる橋もある
続いて欲しくないような
哀しみで出来た橋もある
頭の上の空には虹という
輝く色で出来た橋もある
僕は祈る、どこかに
愛で出来た橋がある事を
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(2番の前半はポルトガル語)
僕はこうして生きている
君を忘れようと勤めながら
もう死にたいとは思わない
生きて、やりたいことがみつかったから
また誰かを愛したくなるだろう
もし、愛が報いられなくても
もう苦しんだりはしない
もう夢はみない
これからは、自分のこの手で
人生を切り開いていくんだ
--------------------------
(再び、英語に)
人々をつなぐ橋さえあれば
何も言葉にしなくても良い
日を浴びて走っていけば
橋の上で出会えるのだから
頭の上の空には、虹という
輝く色で出来た橋が架かる
それなら、どこかにきっと
愛で出来た橋もあるはずさ
川の向こう岸に彼女がいる
遠く離れたところだけれど
昔の僕のように何かを求め
彼女は手を伸ばしている
僕は大声で彼女に呼びかける
その橋はきっとあるよ
僕は見つけるつもりさ
そうさ、必ず見つかる
死ぬまで探し続ければ
--------------------------
何も難しいことは言っていないのに、
言葉一つひとつが、心に刺さります。
-人々をつなぐ橋、愛でできた橋-
今はネットでたやすくつながれる時代だけれど、
手をさしのべたり、真ん中で出合ったり
死ぬまで探し続けるほどの重みはあるのかな。
きっと、
この歌が歌われた1969年~とは比べものにならないでしょう。
自分が「これだ!」と思える架け橋を
2015年は探していきたいな。
そのためには、自分自身が大きな愛を持って
受け渡せる何か、誰かのもとに、飛び込んでいかないと。
(ご興味のある方に、原語も載せておきますね。
最初は英語)
I have crossed a thousand bridges
In my search for something real
There were great suspension bridges
Made like spiderwebs of steel
There were tiny wooden trestles
And there were bridges made of stone
I have always been a stranger
And I've always been alone
There's a bridge to tomorrow
There's a bridge from the past
There's a bridge made of sorrow
That I pray will not last
There's a bridge made of colors
In the sky high above
And I think that there must be
Bridges made out of love
(ここからポルトガル語。特殊文字は形の似たアルファベットに
置き換えています)
Vou seguindo pela vida
me esquecendo de voce
Eu nao quero mais a morte,
tenho muito que viver
Vou querer amar de novo
e se nao der nao vou sofrer
Ja nao sonho, hoje faco
com meu braco o meu viver
(再び英語)
When the bridge is between us
We'll have nothing to fear
We will run through the sunlight
And I'll meet her halfway
There's a bridge made of colors
In the sky high above
And I'm certain that somewhere
There's a bridge made of love
I can see her in the distance
On the river's other shore
And her hands reach out in longing
As my own have done before
And I call across to tell her
Where I believe the bridge must lie
And I'll find it
Yes, I'll find it
If I search until I die
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