神奈川絵美の「えみごのみ」

私が一から誂えたもの その2

(前回の続き)

2009年は、一からのお誂えはなかったようだ。

2010年
シスレーの居る風景


以下、八掛と長襦袢も含め、ここでの説明は割愛します。
詳しくは、右のカテゴリ一覧から「シスレーの居る風景 お誂えの記録」を
ご覧ください。

八掛


長襦袢



月影のコンサート帯 (写真左)

ご依頼は仁平幸春さんに。
「シスレーの居る風景」に合うということを条件に、当初既存の作品(写真右)と
同じものをお願いする予定だった。
ただ、私が「音楽の要素を」とお願いしたことと、
仁平さんの方も、「より似合うものを」という思いがあり、
世界観や手法は踏襲して、一からデザインを起こしてくださったのだ。
蝶々の羽の模様や、*、◎といったアクセントの配置、
タレに何を入れるか(4分&8分音符に落ち着きましたが、16分音符やコーダマークも候補に)
今までの中ではディテールにこだわった作品。

檸檬の上布


「シスレー」に隠れて目立たないが、こちらも大のお気に入り。
ご依頼先は山本きもの工房さん。
こちらは蚊絣の能登上布の白生地がもともとあり、
それを好きな色に染めた。
テーマは「涼感のある黄色」。色のニュアンスを決めるのに少し時間がかかったかな。
写真では沈んで見えますが、実物はもっと明るくソフトな檸檬色なのです。


2011年
ラベンダー色の帯揚げ


ご依頼先は青山八木さん。
厚みのある縮緬の白生地を、好きな色に染めた。
ラベンダーよりは赤紫に近い色だが、
とても使いやすい。
上質で見栄えがするので、“困ったときの一本”になっている。


最初の言葉通り、
私は今のところ「お誂えの楽しみ」を最大限に味わっていると思う。
でも決して、何でも一から誂えないと楽しくないわけではない。
作家さんや問屋さん、呉服屋さんがプロデュースするものにも
センスの良いもの、何よりバランスのとれたものがたくさんあると思っている。
今は「ものを増やす」熱は以前ほどないけれど、
その分じっくりと、長く愛用できるものとの出合いを
いろいろな機会を通して、育めたらいいなあ。

コメント一覧

神奈川絵美
さくらさんへ
こんにちは 改めてこうしてまとめてみるのも、当時の楽しかった思い出やワクワクした気分がよみがえってきて、いいものですね。さくらさんも、ぜひぜひ・・・!
神奈川絵美
すいれんさんへ
こんにちは ぜひぜひ上布デート、こちらこそお願いします 宮古ちゃん、すべすべさらさらで気持ちよいことでしょうね。
さくら
ワクワク再来♪
http://blog.goo.ne.jp/kyoto-sakuratsuki/
絵美さん、こんにちは♪
ブログを通じて、絵美さんの丁寧なおあつらえの様子を
いつも楽しみに見せて頂いています。
今回、もう一度ゆっくりと・・・。
いつかわたしにもこういう至福の機会があればと願うばかりです。
すいれん
http://www.tomoko-358.com
絵美さま
檸檬の上布、まだ実物を拝見していませんが、なんとも言えない色ですね~。爽やかな黄色、
始めて見ました。 上布の透け感もいいのですね、きっと。今年の夏は暑そうですが、ぜひ上布デ―ト、してくださいませ。宮古ちゃんもデビューを待っております。
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