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このような展示を観に、日本橋の三井記念美術館にも行ってきた。
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その名も、「茶会への招待」。
タイトルだけで、もうワクワク。喜んで、招待されちゃいますっ
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志野、備前、萩に唐物。
国宝や重要文化財もそこここに。
三井家に伝わる茶道具が、端正な面立ちで出迎えてくれる。
私などは日ごろ茶道具というと、色のきれいな染付のものに目がいきがちだが
こちらのコレクションは侘び寂び十分、静かなたたずまいで、
最近はそういうものの味わいも、楽しめるようになったきた。
たいへん面白かったのは、「茶事の取合わせ」と題した
4番目の展示室。
ここでは炉の時期を想定しての初座~中立ち~後座まで順に
お道具が並べられている。
観ている方は展示品を通して、茶事の一通りを学べるし
実際に食事やお茶をいただいているような気分になれるのだ。
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これは初座の墨跡。
初座には汁椀、向付、煮物椀、吸物椀、主菓子の入った縁高 etc.
料理の写真まで掲示されていて(器は違うけれど)、エア茶会の気分が盛り上がること!
他の展示室でとりわけ印象深かったのは、下の茶碗。
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重要文化財 黒楽茶碗 銘 俊寛 長次郎作だ。
ときは桃山時代。千利休が薩摩の門人に頼まれ
茶碗を3つ送ったところ、この茶碗以外の2つは
送り返され、さらに、この茶碗の銘を頼まれた。
そこで千利休は「俊寛」とつけた……そうだ。
三井記念美術館は、知っている人も多いと思うが
着物の場合観覧料が割引になる(1000円→700円)。
雰囲気もよく、展示内容も充実。お茶に少しでもご興味があれば超おすすめです!
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この日は日本橋三越で開催中の棟方志功展も観た。
茶道具の後の棟方はダイナミズム200%に増幅
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時代は違うが「静」と「動」それぞれ代表するかのような展示を
同日に観られて、とても満足感があった。
棟方志功展は19日まで。三井記念美術館は月曜休館なので、
両方ご覧になりたい方はあと6日のチャンスです。