仁平幸春さんから「八掛、染め上がりました!」とメールが。
いそいそと、添付ファイルを開く。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/47/61/bef3beea094393e8d2373cb085c1b135.jpg)
そこに舞っていたのは、花の名残か、未来の生命か。
当初の予定では、地色はもう少しピンクがかったパープルだった。
でも、それでは表地となじみ過ぎてしまうので、
「裏の世界観をつくるために」やや青みに転んだ
グレイッシュなパープルにしたそう。
少し重めの色が、表地を程よく引き締めている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/17/09/a4523c315bacdb42b86567818df4deae.jpg)
見本と並べてみた。
撮影の条件が同じでないため、比較はしにくいが、
完成版の方がよりクリーミィな感じ?
そしてモチーフはより儚げ&軽やかに、
まるで表地に当たった光が、キラキラと裏地までこぼれてきたような…。
見本よりも「拡散する感じ」が出ているように思った。
こうして眺めていると
ずっと前から「ここにいて当然なのよ」という表情に
生まれるべくして生まれた八掛、と言いそうになるが、
紛れもなく仁平さんの感性と技術、努力によって
「生みだされた」ものであることを、忘れてはならない。
こうして私の着物は横浜の、山本秀司さんのもとへ…。
まだまだ、エピソードは続きます。