神奈川絵美の「えみごのみ」

帯芯、いろいろ

単衣と夏物の入れ替えをしていたら、
古い帯芯の束が出てきた。


呉服店等で一度は仕立ててもらったものの、
硬すぎたり柔らかすぎたりしたため、
着物好きには有名な「カクマ」さんに、入れ替えしてもらったのだ。

例えばこの栗山紅型の帯。

リボン結びができそうなほど柔らかく、
お太鼓の形が決まらなかったので、カクマさんに相談したところ、


少し厚め、かつ
「縮緬なら真綿引芯の方が、中で芯が動くのを防ぐのでベター」とのことで、
上の写真のものに入れ替えをお願いした。
片面が起毛しているのが、わかるでしょうか。

それまでの芯(上)と、入れ替えてもらった芯を並べてみると

やはりずいぶん違う。

下の写真は、別の紬地の帯芯で、
(やはり柔らかすぎて困っていた)

上がそれまで入っていたもの、下が入れ替えたもの。
下の方が厚くて硬め。ちょっと折っただけでもしっかり折り目がつく。

着物は中綿でも入れない限り、
外からチェックできるけれど、
帯は縫い方こそわかっても、中の芯までは良しあしが判断できない。


これ、両方とも私の手持ちの帯に入っていたもの。
自分サイズに仕立ててもらったものだから、長さはそんなに差がないはず。
なのに、これだけ芯の厚みに違いがある。
使われる芯によって、重さも、締め心地も変わってくるのは明らかだ。

仕立てからお願いするなら、
帯芯にもっと、注文をつけてもいいんじゃないかな、と思う。
具体的な種類はわからなくても、
(カクマさんのように)気に入っている帯を持参して、
同じ様な硬さ、しなやかさにしてください、とか。

長く愛用したいものだから
見えない部分こそ、何をどう使うのか、きちんとわかっておきたいな。

-----------

(おまけ)

実はチビワン、6月中旬に、腹部にできた腫瘍の摘出手術を受けました。
(幸い、良性でした←お会いした際お話していたみなさん、
ご報告が遅くなりスミマセン



「ええい、邪魔でいっ。早く外しやがれ」と
見得を切っているチビワンです

コメント一覧

神奈川絵美
yukikoさんへ
こんにちは~
ハイ、yukikoさんやstraycatさんにお会いすると
しばしば素晴らしいアイデアの創作帯にため息…。
長さや硬さを変えるだけでなく、デザイン変更や
まったく新しいものにリメイクするなど、
幅広く対応いただけるのが良いですよね

犬猫って、私たちが思っているよりずっと、
タフなのかも知れませんよね。
まあ、チビワンも抜糸のときは、
人間並みにめそめそ泣いていましたので
手術も彼女なりにがんばったんだと思いますが…。
神奈川絵美
straycatさんへ
こんにちは
説明不足でごめんなさい~チビワン、1週間ほど前に
エリザベスカラーとれました
こんな邪魔そうなのをつけて、ナーバスになったりしないのかな、と気をもんでいたのですが、
本人はバンバン周囲にぶつけながら、
やりたい放題でした

おっしゃる通り、帯は経験を積まないと、
自分にとって心地よく、見た目も良い仕立てって
わかりにくいですよね。
生地によっても違いますし…。
でも、帯って重ければ辛いし、健康にも関わってきますから
できるだけカクマさんのように、細やかに相談にのってくれるところと、お付き合いしたいですよね。
yukiko
こんばんは。私も何本かカクマさんに帯芯変えていただいたり、短くて柄出しで苦労するので足し布して頂いたり、お世話になってます。着物で観劇を楽しんでいた祖母の帯は柔らかいものが多く、お太鼓がなかなかピシッと決まりません(^^;;
チビワンちゃん、その後もお元気そうで何よりです。ウチのニャンコもその昔 子宮と卵巣全摘手術して帰宅、さぞグッタリかと思いきや、勝手に階段昇って2階の洋服ダンスの上に上がっていてビックリ。他の子たちに邪魔されずに安静にしたかったのでしょうが、小さな体にしては大手術、逞しいものですよね。
straycat
チビワンちゃん、順調な快復何よりです♪
エリザベスカラーも早くとれるといいですね。
帯芯はこんなにバリエーションがあるんですね。
それを的確に自分の好みも反映しつつ、選択していくのはかなりの経験が要りますね。
カクマさん、何度もメールでやりとりしながら納得できるまで相談に乗って下さるのでありがたいですね。お値段も良心的ですし。
神奈川絵美
香子さんへ
こんにちは
こうして改めて考えますと、カクマさんとこのように、
生地と相性の良い帯芯を提案してくださり、こうして
見本までつけてくださるところって、頼りになりますよね

チビワン…何だか本人より親の方が心配で、消耗しちゃって(苦笑)。
小さい体で手術なんて、さぞ負担だろうと思っていたら、
翌日には「通常営業」に戻っていました(笑)。
つくづくたくましい犬だと思います…
香子
あぁ、こちらの記事を拝見して
カクマさんに帯を出さなきゃ~!と思い出しました。
うぅぅ、でもまだそちらまで手が回らないので
年末まで温存しときます (^-^;;

チビワンちゃん、手術されたんですねえ。
そりゃさぞご心配だった事でしょう。
しっかりご回復なによりです。
エリザベスカラー、かわゆすです♪
神奈川絵美
朋百香さんへ
こんにちは
昔は今ほど、芯のバリエーションがなく、しなやかな芯をつくる技術も発達していなかったのかな、と思います。
私の母の袋帯なんて、芯を入れずに仕立ててあったものも(でもしっかりしています)。

柔らかすぎると、生地によってはお太鼓がくたっとなってしまって…おっしゃる通り、その人の好みや慣れにも左右されますよね
朋百香
http://www.tomoko-358.com
絵美さま
きものを着るようになって、帯芯というものに
随分違いがある事に気付きました。
昔のもの(母や姉からもらったもの)は、全体的に
固くて締めにくいものが多いです。
長さも短くて、柄出しが大変。
この歳になると、軽くて締め易いのが第一条件に
なってしまいます。が、柔らかすぎるのも、また
締めにくいものなんですね~。その人の好みも
あるだろうし・・・。なかなか難しいものですね。
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