さて、きっちーさまは5月はおやすみですが、歌舞伎座と明治座のご案内をしましょう♪
きょうは歌舞伎座の演目からおとどけします
5月は毎年、九代目團十郎丈と、五代目菊五郎丈を顕彰して、
「團菊祭(だんきくさい)」というものを歌舞伎座で開催しています
これが毎年、大変たのしく、またゴールデンウィークもはさみますので
「歌舞伎座デビュー、どうしよう・・・」と思っている方には、
まさにうってつけの演目ぞろい、ともいえます。
また、今年はおめでたいことがいろいろ重なり、
坂東彦三郎さんが、初代楽善(らくぜん)を、
また、亀三郎さんが、九代目彦三郎を、
そして、弟の亀寿さんが、三代目坂東亀蔵さんを、それぞれ襲名されます。
そして、菊五郎さんのお孫さんでもあり、寺島しのぶさんの愛息・眞秀(まほろ)くんが、
初お目見得となります。
演目について観劇ポイントをみていきましょう!
梶原平三誉石切(かじわらへいざほまれのいしきり)
通称「石切梶原」とも呼ばれている、人気狂言です。
主役の梶原平三を、新・彦三郎さんが演じる話題の舞台です。
こちらのいちばんむかって右側にいらっしゃるのが、新・彦三郎さんです!
大変、大変、美声で、口跡のいい方で、舞台姿もよく、期待の花形です。
私も大変大好きな役者さんのひとりです。
先日の俳優祭もたのしい名幹事ぶりを披露して、大人気となりました。
また、大変なスワローズファンでもいらっしゃいます
今回の型は、十五代目羽左衛門の型で、梶原を演じられるそうです。
ぜひ、かれの舞台をご覧になった際、皆さんでおっしゃっていただきたいのが、
彦三郎さんが「剣も剣」、六郎太夫を團蔵さんという方が演じられ、「斬り手も斬り手」といいますので
「役者も役者!」と大向こうをかけていただきたいんです
(特に男性のみなさま、よろしくお願いします^^)
大いに舞台がもりあがりますので、ぜひぜひたのしく盛り上げましょう!
こちらのポスターも、都内などの地下鉄などにはられているそうですので、
ぜひぜひチェックしていただいて、みなさま宣伝してください(^_^)/
義経千本桜 吉野山(よしつねせんぼんざくら よしのやま)
佐藤忠信じつは源九郎狐と義経の愛妾・静御前・・・
この究極の美男美女カップルを、海老蔵さん・菊之助さんのコンビで演じます。
さぞやお似合いだろうと思います(^^)
ふたり旅をする忠信と静御前ですが、忠信は「壇之浦の合戦」に思いをはせ、
ひとり戦物語を舞い始めます。
そして、静との連れ舞いもまた一幅の絵。美しいことこの上なしです。
珠玉の道行をおたのしみあれ(^^)
魚屋宗五郎(さかなやそうごろう)
河竹黙阿弥の傑作で、菊五郎劇団の大事な財産ともいうべき作品です。
当代菊五郎さんが江戸っ子気質たっぷりに演じてくださいますので必見です。
またこの舞台で、孫の眞秀くんが登場しますので、要チェックです!
妹・お蔦が妾になった殿様・磯部主計(かずえ)之助によって手討ちとなり、
かなしみにくれていた主人公の宗五郎(菊五郎さん)でしたが、
ひどい事情をきいたので、殿様に一泡ふかすべく、ずっと断っていた酒を
とうとうたらふく飲んでしまって、大トラになり、寄って暴れたあげくに
殿様のところへ乗り込む・・・というストーリー。
江戸庶民の哀歓と、酒乱になる宗五郎の酔った演技、
ち密な劇団の型の集積をおたのしみください(^_^)/
<夜の部>
壽曽我対面(ことぶきそがのたいめん)
こちらも襲名披露狂言。新・楽善、新・彦三郎、新・亀蔵、そして彦三郎の長男・新・亀三郎が
登場する、話題の舞台です。
こちらは、いつもお正月などに上演され、江戸の祝祭劇として発展しました。
座頭の工藤祐経(菊五郎さん)、荒事の曽我五郎(彦三郎さん)、
和事の曽我十郎(時蔵さん)、立女形の大磯の虎(萬次郎さん)、
二枚目の女形の化粧坂(けわいざか)の少将(梅枝さん)・・といったぐあいに
一座の構成や、役者さんの位置づけがわかる舞台です。
父の敵と祐経をねらう五郎と十郎ですが、「友切丸(名刀ですね)を持ってくるまではまて」と
さとす祐経。そこへ鬼王新左衛門(権十郎さん)があらわれて友切丸を持ってくるので、
祐経は、富士の狩場での再会を、五郎十郎と約束するのでした・・・・というストーリーです。
大変はなやかな舞台なので、こちらもたのしみたいですね!
伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)御殿・床下・対決・刃傷
これは、伊達騒動をモデルに描かれたお家騒動の傑作です。
菊之助さんが政岡を、海老蔵さんが仁木弾正を、また松緑さんが荒獅子男之助を演じる
大変話題の舞台です。
ちょっと・・・・ちいさいお子さんがいらっしゃる方には、
このお話がむごく思えるかもしれませんね。
ヒロイン・政岡が、忠義のために自分の一子・千松をなぶり殺しにされても
顔色ひとつ変えない演技をするからです。
でも、その耐える姿と、子供たちのいじらしさ、そして、
女同士のすさまじいバトル(八汐というお局のおっかない人があらわれます。
これは加役といって、大体が立役が演じます。今回は歌六さんが演じられます)を見て、
昔のひとは「やれやれ、どこも大変だなぁ」とため息をついていたのですね。
そして、稀代の悪役・仁木弾正を海老蔵さんが演じるので、こちらも期待が持てます。
海老蔵さんのおじいさま・十一代目團十郎丈も大変得意とされたお役でした。
きっちーさまも演じられたことがあり、やはり立役にとっては、あこがれの役ともいえます。
「床下」では、冷気をただよわせてすーっと現れ、妖術をつかって去りますし、
「対決」では弁舌術を、そして、「刃傷」では壮絶な大立ち回りを見せるからです。
かならず、左の額につけぼくろをつけますが、これはこの役を得意とした、
五代目幸四郎がほくろのあるひとだったので、それに敬意を表したものとなっています。
四変化 弥生の花浅草祭(やよいのはな あさくさまつり)
こちらは、亀蔵さんの襲名披露狂言です。松緑さんと一緒に踊ります。
私は未見なので、どんな舞台かとてもたのしみにしております。
早替わりがあるようなので、ドキドキしています(^^)
というわけで、ご紹介した、以上歌舞伎座の舞台でした
みなさまも、素敵なゴールデンウィークで、
楽しく歌舞伎をご堪能くださいね!
新・坂東彦三郎を好きで、こちらのBlogを初めて拝読致しました。
貴殿は播磨屋のファンのようなので、大変気になる箇所を発見し、コメントした次第。
>「役者も役者!」と大向こうをかけていただきたいんです
この大向うは定番中の定番ではありますが、「梶原を演じる役者が誰であるか」が重要です。
近年播磨屋はこの大向うを掛けられる事を嫌って竹本と相談し、セリフや義太夫を詰めに詰めて大向うを掛けさせる「間」を極端に無くさせる手段に出た事がありました。
「役者も役者」は、当然梶原役者への褒め言葉なので、日頃より謙虚な姿勢を貫く播磨屋は、それを甘受する事を良しとしないと思われたのでしょう。
新・彦三郎が新しい器に見合った大きな役者に成長するのを楽しみにしてはおりますが、彼もまた謙虚なタイプの役者なので、この大向うを手放しで喜ぶかどうかは分かりません。
初めてなのに余計なコメントを失礼致しました。
いろいろご教示いただき、
ありがとうございます😃💟
詳しいお返事は、これから芝居を
観ますので、ちょっとお待ちくださいませ。
よろしくお願いいたします!
コメントありがとうございます。大向こうさんの方でしょうか、私のしらないお話でたいへん興味深く読ませていただきました。
まず、ご指摘の件ですが、
吉右衛門さんがそういう大向こうさんがかけるのを避けると言うお話は、初めて聴きました!
私が拝見した限りでは、
昨年の石切梶原もちゃんと「役者も役者」とかかっていたように記憶しております。
大向こうさんが誰もおっしゃらないとき、
別の演目でわたしが女だてらに僭越にも「大播磨~!」とかけさせていただいたことがあります。
とっても恥ずかしかったのですが、
あとでうかがったら、とても嬉しかったみたいですね。
お礼を人づてに言われましたのですね。
大向こうさんが、マニュアル的にかけるのでなく、自然発生的にお客さんが声をかけるのは、
役者さんとしても大歓迎なのではないでしょうか。
わたしは女性なので、基本的には大向こうは
男性の方にお任せしたいのですが、
最近の大向こうさんは、とても静かだなぁ…
という印象を受けます。
そういうご事情があったのなら、納得ですね。
新・彦三郎さんがどんな梶原を見せてくださるか、とても楽しみですし、いろんな意味で
大きな役者さんになっていただきたいので、
「役者も役者」とかけられても
ピタリと大舞台に似合う役者さんになっていただきたいですね!
今回もどんな舞台になるか、楽しみですし、
また舞台の味わい方が増えました。お礼もうしあげます。
どうぞよろしくお願いいたします!