カッパ淵からちょっと車を走らせて、遠野ふるさと村へ。
ここはいろんな映画の撮影地として有名だが、いまわたしが夢中になっている「真田丸」の真田の郷として、
はじめのころに使われた場所というので、興味津々だった。おまけに犬も一緒に入れるし。
(ちなみに初期の登場人物の殆どのキャストのサインがあったしほかの映画などのサインもたくさんあった)
入口の木彫りのこぐまと格闘する我が家のこぐま。
このこぐまはいいにおいがするみたいで、
あとから、ふとめと太郎ちゃんも参戦した。
受付を通るときは、ちょっとドキドキしたが、
堂々と犬と一緒に入っていくと、かかりの方がとても犬が好きなようで、
にこにことかがみこんで声をかけてくださる。
無愛想オレコ&こんちゃんコンビはやはりお初の人はだめで、
このツアーの外務大臣太郎ちゃんがこの場をしっかりと仕切る。
相応のサービスのあと、じゃあまたねー♪と、尻尾を振りながら、中へ。
外交だめだめ犬たちは一足先に中へ。
一歩足を踏み込むとそこは江戸の村落。おとぎの国のよう。
ひとつひとつ建物を回る。
自然ゆたかな村の中に家々が離れてたち、
野道を歩きながら訪れていくので、犬たちも楽しそう。
建物の中にいたおみやげ売りのおばあさんたちに声をかけられる。
「めんこいねえ」
「めんこいねえ」
チームを代表し外務大臣(太郎ちゃん)がその場にふさわしい対応でおばあさんたちを喜ばせる。
ふとめも爺様も「わ(た)しはここにはいないので」と透明犬のふりをしてる。
青い空、白い雲、萌黄色の木々。
目にも心にも、限りなくやさしい景色。
400~200年前の人々は、こんな暮らしをしていたのだろうなあ。
犬や猫もきっと優しい人に寄り添っていたのだろうなあ。
そんなことを考えたりした。
みちみちに、ユリの形のつぼみをつけた、
でも葉っぱはユリじゃない、という不思議な植物があって、
かえりがけ、受付の方に聞いてみると、
「ウバユリというんですよ」
とのこと、いまいちピンとこなくて、
どんな花が咲くのかと、あとでググってみると、
ユリそっくりのかたちをした白い花が咲いていた。
ふーん。
ふるさと村を出て、青々とした田園の一本道を、車でかけていく。
「北海道みたいだね~」
つくづく岩手県というのは、北海道に次ぐ広さを実感する。
さまざまな規模がやはり他県とは異なる。本州一だ。
風景に建物等の区切り(限り)が多い世界で育つのと、
どこまでも広がる大きな空の下で育つのとでは、きっと、
大人になるまでにつくられる何もかもが、違う気がする。
こういうところで育った大谷君だからそら大物になるよなあ。
「しかしこのあたりの人は芸能人に遭う確率が高いんだろうね」
あの映画、あの大河ドラマ、見たことある、聞いたことある大作のすべて。
そのほとんどの撮影場所に使われている、遠野ふるさと村。
日本を代表する俳優たちのサイン(ズラリ)が並んだ様子を思い出しながら、
ほんとそうだよねえ、と、呟く。
最後にかつての姥捨て山デンデラ野へ寄り、
明治の頃までこのあたりに存在していた厳しい現実も目の当りにした。
自分の知ってるどの田園地帯よりも広大で、美しい、岩手のみどりの風景。
帰り、3センチくらいの大きなアブの大群にあい、ひゃーと言いながら、車に乗り込んだ。
あれがスズメバチだったらと思うと怖いが、アブでもじゅうぶん、怖かった。
戻ってきて、まだ見ていない今村昌平監督の『楢山節考』と、
彼の息子である天願大介監督の『デンデラ』を見たいな、と思った。
めいいっぱい遊んで、夕日が傾く遠野をあとにし、高速へ。
(帰りの高速ではこんちゃんの写真を撮る余裕がなかった)
犬の施設が充実しているので、行きに寄ったSAへ立ち寄り、
夕食をとったり、散歩をしたりして、その日のうちに帰玉。
家に帰ると、犬たちはふにゃふにゃ。
あんよを洗って、お水を飲んで、もう我慢できませんので、と、すぐに眠ってしまった。
翌日から普段通り、またお留守番生活が始まったけど、
ふたりとも2-3日は、ぐっすりよくお昼寝していた気がする。
旅をするたびに若返るこんちゃん。
2015年春 房総
2015年冬 小豆島
2016年冬 伊東
2016年春 那須
2016年夏 東北(秋田・岩手)
結構行ったよねー。
またいこうねー。
あ、角館の思い出、もうひとつ。
ねこのみせ 滑川 というおみやげやさん(+カフェ)がありまして、
猫のグッズを売ってるんですが、猫好きの私に気を使ったお父さんが、
「犬たちは見てるから行っておいでよ」
といって勧めてくれたので、ふらりと入ってみたんです
かわいいなー かわいいなー
とにやにやしながら見ていますと、背後でこげな展開が。
お店の人A「あ!犬だ!かわいいー」
お店の人B「どうぞどうぞお店の中どうぞ」
お店の人A「あれーなにけん~?」
男性X「雑種なんですよー」
お店の人B「この子、柴犬でしょう?」
男性X「そうですね」
お客さんC「あれーねこの店なのに犬がいるー」
お客さんD「ほんとだー」
お客さんE「かわいいー」
お店の人B「いやーもうー猫の店だけど犬も猫も好きだからー」
あっという間に人が集まってしまい、
若干冷やかしのつもりだったのが、これは何か買わねばならん!と、頭が真っ白に。
大急ぎで、実家の猫たち(2匹)用の首輪、ねこキーホルダー、
またたびを使ったキック用の猫型ぬいぐるみ、などをひっつかみ、
これくださーい!、と、レジに出しました
雨が降っている中、
おみやげを見ている私のために、
店の外でお座りして待っているオレコと、
ふらふらゆらゆら、逃げ道を探すこんちゃん、
それを見て中へと案内してくれた、やさしいお店の人たち
こんなこと初めてです
東北って懐豊かなのねー
「ねこの店なのに犬がいるねー」
お客さんもお店の方も、
にこにこ笑っていたのが印象的でした
いい旅でした また行きたい
角館おみやげ(生もろこしもあるよ)まとめサイト