かつて、某首相が「日本は天皇を中心とした神の国」と発言したことがキッカケとなって、退陣への道を歩んだことがあった。
もちろん、その表現そのものは褒められたものではないが、今回の上皇さまの退位の際の安倍首相の誤読に比べればはるかにたいしたことではないだろう。
まずは、その内容だが、4月30日に行われた「退位礼正殿の儀」で、安倍首相が「国民代表の辞」として挨拶した際に起こった。
「末永くお健やかであらせられますことを願って已ません」という文章を、彼はよりによって「願って“い”ません」と読んだのだ。
こちらの記事によれば、これに対し右翼団体「一水会」が激怒しているというのだが、右翼団体のみならず、国民のすべてが問題にしなければならないのではと。
例によって、マスコミはこの誤読をスルーして、何事もなかったかのようにしているし、官邸HPでは映像を削除している。
つまりささいな読み間違えということで済まそうとしているわけだ。確かに、安倍首相の誤読は今に始まったことではないが、今回のこれは「ささいな」で済ましてはいかんと。
本件、小生の所感で言わせてもらえば・・・まず、この場にて「国民代表」として話すに当たり、原稿を自ら作らず、下読みも練習もしていなかったことが公になったことを追求すべきだ。
えっ、首相は忙しいのだからそんな下読みなんかする暇ないって・・・?
ふざけるな、この行事は少なくとも半年以上前には行われることが決まっていたものだし、具体的な段取りが決まったのが当日なんてことは絶対にない。
第一、この行事よりも優先する課題が目白押しで、目を通す時間すらなかったなんてことは言い訳にすらならない。
内実はともかく、表に見えている事象からいえば、首相は陛下の退位なんてのはどうでもいいと思っていたとしか思えない。
ついでに言おう、字が読めない時点で言語同断だが、それにしても読んでいて「願っていません」と読んだらおかしいと思わなかったのか・・・普通気が付くだろ、小生だって気が付くぞ。
さらに、訂正・謝罪もないまま官邸HPの削除・・・ありえないだろ。こんな国民代表あるかよ・・・って。
安倍支持者は、この件についてどう評価するのか知りたいものだ。「已ません」なんて言葉は通常使わないからしかたないとでも言うのか、では下読みしていなかったことはどうだ。
少なくとも「国民代表」としての挨拶なのだから、「国民は皆、上皇さまの健康を願っていない」ことになってしまう。
私人として間違えるのは勝手だし、自己責任だ。だが、どうやら安倍首相は本気で「国民代表」なんてことは重くないと思っているようだ。
小生としては、安倍首相のこの発言も官邸HPの削除も、そしてそれをスルーしているマスコミも許すことができないのだが・・・
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