先日、電車に乗っていたら車内の中刷り広告で「えっ、これは何? 」というのがあった。ひとくちで言うと、禁煙運動に反対する立場のプロパガンダみたいな広告だった。
その内容は、ご存じ養老孟司あたりが主張しているこんな記事に沿ったものだった。「変な国、日本の禁煙原理主義」とある。
内容については記事をご覧いただくとして、彼らが主張する理屈は、「日本という国が禁煙を押し付けようとしているのはファッショだ」とか、「こんなことを国が押し付けることか」というもの。
現在、日本の喫煙率はざっくり20%という。多いとみるか少ないとみるかは見方によるだろうが、個人的な感覚でいえば、この国では喫煙者の声が大きいと感じている。
厚労省のレストランなどの受動喫煙防止法案については、自民党などの喫煙推進連盟の強行な反対により、事実上骨抜きになっている。
大手チェーンを除き、150平米以下のお店は喫煙が可能・・・って、喫煙できなくなるお店がどれだけあるのか。
問題はその根拠だが、たばこ農家の保護とか、飲食店の売り上げ減少対策という。今の日本では、この議論がまことしやかに正論ぶってまかり通っている。
11月27日のニュースでサイゼリアが全面禁煙に踏み切ると流れていた。その一方で、こんなやりとりも目に留まった。
だが、このニュースに関連してNHKが街角で意見を聞いていた中にスペイン人の方がいた。スペインではすでに全面禁煙が当たり前なので、当然・・・と。ではこの結果スペインでは飲食店が衰退したのか、するわけがない。例外がないからだ。そもそも売り上げが・・・というのは例外があるからだと考えている小生である。
そう、養老某が言うように「国のやることか」でいえば、「国のやることなのです」と。ついでにいえばIOCはともかく、WHOに激しく勧告されているのです。
世界でもっとも遅れている国のひとつなのです・・・飲食店で吸えなくなることで命を取られるかのごとく文句言ってる人が多いが、たばこを吸うなとは言ってないんです。飲食店で吸うなと言っているんですと。
ついでにいえば、医学的には害が立証されていないという声も多いが、ふざけんなと。すでにその害ははるか以前にWHOでは確立していて、だからこそ日本もその条約を批准しているのだから・・・
批准しておいて対応しない・・・これは単なるわがままでしかない。そこまでいうなら、条約を破棄すればいいではないかって・・・
まあ、この話はここまでにして、もうひとつこちらを・・・「EVを軽視する日本の自動車産業はゆでガエル死する」というもの。
この点については以前の記事でグリーン化税制のおかしさについて取り上げたことがあるが、ハイブリッド車に異様に優遇している日本の税制が、EV化の促進を妨げていると考えている小生である。
この記事の内容についても詳しくは読んでもらうことにするが、まだまだ日本ではEVよりハイブリッドと思っている人が圧倒的なはずだ。
ついでに言うと、それがグローバルでいうとガラパゴスになっていることにほとんどの日本人が気が付いていないというのもおそらくは真実だろう。
ガラケーだけではなく、いろんなジャンルで日本が同じパターンで世界から取り残されているのは否定できない事実。
にも関わらず、一番の問題は当の日本人が、「自分たちは遅れているとか、世界から見ると異端児になっていることに気が付いていない」ことだろう。
テレビなどでも「日本はすごい」というトーンの番組が目につくが、以前の記事にもした通り、もはや日本は豊かではない。ただ人口が多く、低賃金で黙々と働いてくれる都合のいい国なのだ。
こうしてみると、この国の行く末はとても希望の持てるものではない。もはや諦観しかない・・・もはやゆでガエルだからだ。
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