新型コロナ感染拡大防止に期待されているワクチンだが、1月27日に川崎市で大規模な模擬訓練が行われたことがニュースになっていた。
やはりというか、いろいろな課題が浮き彫りになってきたとのこと。今回のプロジェクトについては、最大の課題は接種する人数がべらぼうなこと。
厚労省から各自治体に届いた基準書によれば、一人当たり接種に要する時間を3分で見積もっている由。
これに対し、そんな時間では無理と、倍の6分で見積もっている保健所もあるようだが、この訓練では、一人10分以上かかった様子。厚労省の見積もりの甘さというか、現実から離れた基準書にもあきれるが・・・
それ以上に、この数値がもたらす現実について整理すれば・・・厚労省の見積もりが、仮に半年で打ち終える計算だったとすると、6分なら一年、10分なら1年半以上かかることになる。
会場も課題だ。学校の体育館などでは、一年貸切に・・・なんてことは無理なわけで、ではどこで打つのか・・・とか。以前、ショッピングセンターなどでも打てるようにするなんてニュースもあったが、パフォーマンスで一度や二度やったところで、ほとんど進捗しないことも見えてきたわけで。
さらに、どこかの首相は最短2月中にスタート・・・なんて言っていたが、担当することになった河野大臣によれば、高齢者への摂取は早くても4月からと。
希望する国民にいきわたる為には、何年かかることか・・・まだまだコロナから解放されるのには時間がかかりそうだ。
一方で、ワクチンとは違うテーマだが、さきの自民党総裁選で敗れた、石破氏の記事も目に留まった。菅首相の支持率低下についてふれつつ、コロナについては冷静な書きぶりだ。少し長いが引用させていただく。
「新型コロナウイルスの流行を軽視するつもりは全くありませんし、献身的な努力をしておられる医療関係者が疲弊の極にあることもよく承知しているつもりです」としたうえで、「この1年でこのウイルスに関する解明が進み、治療法が相当程度確立したこと、それにより重篤化や死に至る危険性は当初に比べて相当程度減少したこと」「人口当たりの死亡率はアメリカの30分の1であること」などの項目を列挙し、「等々の指摘をする医師や学者の出演する場面をほとんど見ないことには強い違和感があります」と。
どうだろう、マスコミの報道姿勢についてしっかり触れている、この意見こそ今必要なのではないかと・・・
さらに・・・「万が一にも不安を煽ることが視聴率のアップに繋がるなどと考えているなどとは思いませんが、メディアには色々な意見や情報、事実を公平に報道する姿勢を強く望みます」とつづっている。
個人的には、感染症の指定ランクを2類に止めていることも含め、マスコミのみならずも政府にも同じ姿勢が見えるように思うのだが・・・
ついでにひねくれもののたわごとだが・・・ワクチン開発について、アメリカが、中国がなどと騒いでいるが、以前日本の独自開発についても話題があったはず。
残念ながら、開発スピードで遅れをとっているとの報道は記憶にあるが、そもそもその後どうなったのだろうか。
今から開発しても間に合わないからやめてしまったのか、アメリカのワクチンを買わされたのか・・・
そのあたりについても、まったく聞こえてこないのが不思議だと思う小生である。
実際には全国で同時進行する会場がたくさんあるので、こんなにかかるわけはないが、一方で、24時間打つのは現実的ではないし、離島などの地理的な問題もある。
さらに、このワクチンは2回接種することが必要という。なかなか大変だ。