アモーレ・カンターレ・マンジャーレ

自称イタリア人のオヤジが、好きなサッカーやらグルメやら、何でも不定期に気まぐれに書き綴るサイトです。

オンライン議会の話題から感じた違和感やらなにやら

2020-06-22 06:00:00 | つれづれ

先日、NHKの番組で磐梯町のオンライン議会の話題を取り上げていた。議会といっても、まだ法律の制限があり、委員会までにとどまっているらしいが・・・

 

 以前、このブログでもエストニアでは国会もオンラインで可能と紹介したが、その他でもそういう国はある様子。日本でも遅ればせながら、こうした動きは地方から出ている由。

 取手市でもけっこう本格的な導入に向けて動き出していることが話題になっていたが、ひるがえってわが国では、おそらくもっともそうした動きに対してネガティブなのが日本の国会では・・・と。

 

 会議場が密なのはもちろん、それを支える秘書たちや事務方を考えると、およそテレワークなどとは別の世界にいるように感じる。

 法律の制限が・・・というなら法律を変えればいいだけで、それが彼らの仕事なのだから・・・ではなぜ? 進まないというところで、ひねくれものの小生が違和感を感じたことから始めたい。

 

 冒頭の磐梯町では、史上初めてとなる女性町議会議員が誕生したとのことだが、そのうちの一人が、オンライン議会についてこう話していた。

 「子供って、朝突然嘔吐したりとかそういうことがあるのだが、議会は絶対に休めない。そんなときに休めば、『だから女はダメなんだ』と言われてしまうので、オンライン議会はありがたい」と。

 

 テレビでこれを聞いたときに、最初はオンライン議会のメリットだよねえ・・・なんて流して聞いていたが、途中からものすごく違和感というか気持ち悪さを感じた。

 子供が嘔吐して・・・というのは普通にあることだ。それは議員が男だろうが女だろうが同じはず。ではなぜ、男は休まないで済むのか・・・休む女に対して批判するのか。

 

 くだんの女性議員の言い分は理解はできるが、おそらくほとんどの日本人(男女問わず)が、この発言の根底にあるガラパゴス的な価値観に気付いていないのでは・・・と

 今、これだけ社会に出る(働く)女性が普通になっている今でも、子育てや家事は女性の仕事という価値観が強く根付いていることに、大多数が違和感を感じないことが気持ち悪い。

 

 改めて書けば、家事や子育ては立派な仕事であるが、社会に出ている女性は、世間でいう働くことに加えて家事や子育てという仕事も強いられているのが平均的な姿だろう。

 以前の記事「家事のしすぎが日本を滅ぼす」という本を紹介したことがあるが、その中で保育園や学校で子供が熱を出した時、まっさきに連絡がいくのが母親のところで、まず父親のところにはいかないことが書かれていた。そのことについて、疑問を持たないあなたは、すでに日本固有の価値観にとらわれている。

 

 そう、それはグローバルな常識ではないということに・・・ほとんどの日本人が気付いていない。

 だが、この国の仕組みや構造は、すべてがそうした価値観を前提に作られている。コロナのおかげで、働いているふりをしている男性があぶりだされたことを以前の記事で取り上げたが、根本的な価値観や構造が変わらない限り、この国は本当の意味で働き方改革や女性活躍などはありえないというのが小生の考えである

 

 話を国会に戻せば、おそらくそうした「伝統的な日本の価値観(といってもたかだか明治以降の価値観に過ぎないのだが・・・)」に寄っている方たちが仕切っていて、変えたくない人たちにとって、法律はもちろん、国会の在り方も変えたくないのだろうと。

 国会の多くをオンライン化すれば、地方にいたまま会議ができ、さらに都心に事務所を作る必要もなくなる。

 

 県議会レベルでもたとえば沖縄のように離島が多いところでは、移動などの費用も削減できる。

 すべては無理でも、議会の多くをオンライン化することのネガティブな要素の方が少ないと思うのだが・・・


コメント (6)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 市川アナの「二人の食卓」 | トップ | トヨタの7人乗り高級SUVフォ... »
最新の画像もっと見る

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
女性議員の (shima)
2020-06-22 10:26:52
「子育て中にオンラインはありがたい」のニュース、私も「そこか・・・?」と思いながら見ていました。
議会って本当に不思議なところで、ペットボトルは品格がないから持ち込み禁止、とか、クールビズ期間でもネクタイ着用とか、「議場は特別」って感覚、大都市でも地方でも、信じられないようなきまりがたくさんありますね。
校則にしろ、議会のルールにしろ、こんな国だから、罰則なしでも、上から言われる「新しい生活様式」をすんなり受け入れる?
返信する
shimaさんならきっと ()
2020-06-22 10:36:50
 いつもありがとうございます。shimaさんならきっと、このネタにくいついていただけるものと思っておりました。
 議会という特殊な世界はおそらく、もっとも変化を求めないところだろうと思われますね。その一方で、国会で、タブレットを見ていたり、携帯をいじっていたり・・・およそ、まじめとは思えない世界も。

 といいつつ、この記事を見る方のどれくらいが、賛同いただけるかも疑問です。ジェンダーフリーという視点でも、世界からますます遅れをとる国であることに悲しさを覚えます。
返信する
本当に深い話題参加に感謝を (大石良雄)
2020-06-25 08:43:01
拝啓 よろしくお願いいたします。
どういう理由か? 自分は小学生低学年の頃より「男だから女だから」と言う選別思考は無かった、、、これは元々自分の家庭が貧しく(実は今も)親父袋も共働きで日々その背中を見させられた事か? 当時から「男だからこうだとか、女だからどうこう」と言うより何より「同じ事をきちんとやりゃぁどっちでも良い」のだと。これは今日でも全く同じで基本はあくまで「その仕事が出来れば=ビジネスだろうと家事だろうと関係無ぇ」と。当然ながら自分は小学生から自分の事は自分でやらざるをえない状況であり「洗濯、薪割り、風呂場便所掃除、裁縫」等も誰もやってくれねぇから仕方なく? やっていました。
当然家の掃除や食った物の後始末や茶わん洗い等も。お師匠様はどうお考えかは定かではありませんが、どうも島国日本は古来より「基本は武士道であり,男は戦場に出て7人の敵と戦闘し、女は家を守る」と。おそらく此処から来ているのではないかと。当然男たちは必要以上の収入も当然無くてはならず、まぁそれが許された時代も長かった、、、、しかしどうも他国特に西洋ではそうでは無かった様子であり、これはもしかして宗教上=基本キリスト教の教えから来るある種の平等意識=神の下での  から幼少より教えられてきたからなのではとも。やはり前回の太平洋戦争後の180度ひっくり返った意識思考、更には各仕事の専門化と高度化、対して相対的な男価値の低下と女の価値観の変化、サラリーボーナスなどの収入の変化と男女平均化、世界的な同時アクシデント、インシデント、トラブルの増加によるあらゆる分野でのガタツキ、以前の手抜きの暴露などにより、もはや世界は男だ女だと言ってられねぇ時代に実はとっくに入っていたのを、不幸にして日本人は気づけなかったと。まず基本は政治です。お師匠様が言われる通りで、法律なんてぇものは「ご神仏のお言葉でも金科玉条でもなんでも無く、唯の法律」てすね。こんなもんは政治屋の能書きひとつで幾らでも「でっちあげられる」のですよ。それがお前らの仕事だろうよと。おっしゃる通り「オンライン=リモコン何某」はなかなか便利であり、その「双方向=インタラクティヴでのボケと突っ込みのタイミング」さえ良ければ、つかめれば、理解できれば、何ら問題ありませんね。
まずは「政治屋の爺婆たちの頭の中身の総入れ替え、思い込みの排除、回線と機器の高性能化を推進」さえ出来れば、やがて日本は確実に変わっていきます。
それにはまず、このサイト様のヘッドであるお師匠様の様な理解ある方が、ご訪問の皆様方とともに「爺婆も日々変わって来てんだよ」と解られられれは、素晴らしいですね。物凄く期待しております。  敬具
返信する
大石様と小生の共通点 ()
2020-06-25 10:13:25
大石様いつもありがとうございます。
 大石様とはもちろん面識もありませんが、どう考えても似たような世代で、かつ育った境遇も似ていたのかと拝察します。
 小生もガキの頃は、両親が働いていて、しかも母親は伊豆の旅館の中居でしたので夜遅かったため、男だ女だと言ってられない状況でした。それに加え、明治生まれの祖父母と同居していたため、何もしないのに偉そうにしている祖父に対する反発と、そんなこんなで、現在の小生の頭の価値観は醸成されていったのかと・・・
 それはさておき、大石様ご指摘のとおり、日本人がとっくに世の中が変わっていることに気付かなかった・・・(正しくは日本人の男がかもしれませんが)のは事実で、さらにいえば、政治家の多くは今でもなお気付いていない、いや気付こうとしていないのかと。
 この問題は、以前より拙ブログにおいても取り上げておりますが、たとえばなでこジャパンがW杯で優勝して凱旋帰国した際の記者の質問に「結婚してもサッカーは続けますか」というのがありました。この質問のおかしさに多くの日本人が気付いていないくらい、まだまだなのかと。
 この点で日本が世界標準になる日は少なくとも、小生が生きている間には無理だろうなあとも・・・

 
返信する
男の陰に女在り 女こそ本当の陰の主役 (大石良雄 (本名))
2020-06-28 10:25:18
拝啓 お師匠様には鋭いご返信を頂き驚くと共に、もう一度だけ参加させて下さい。お手数お詫びいたします。
*「マスごみ屋のポイントを突かない愚かな質問愚問」
 上記のなでしこジャパンの方々に対する愚かな愚問は論外なれど、自分の中学の恩師から常々言われましたのは「ポイントを突いた質問をしろ」と。つまりこの質問の仕方で「聞く側の理解度や頭の程度が解ってしまう」からですね。思い出しますのはかなり以前新年1/1のTVの生で、マスごみ屋記者数人が田中角栄氏のご自宅に押し掛け、秘書の早坂茂三に向かってへらへらしながら「元総理(田中氏)は新年1/1に遺書を書かれるのは本当か?」と聞いたのですね。さすがの図太い横柄慇懃無礼の早坂茂三もむっとして「あのなぁ、新年早々他人の家来て無礼な事言うなよ」と。まぁしかしお師匠様のご感想が聞きたい、、、、実は「イチロー選手」等もあまりにくだらねぇ質問は無視して「はいっ次っ」と、、、まぁ当然ですね。日頃能無しの政治屋にたかってりゃあマスごみ屋様もこういう思考になりましょうね。  更に今回思い出したのですが、実は「この世界とは、男が全て権力握って動かしている様に見えても実は、その男の陰で本当に動かしているのは実は女なのだ」と断言出来ます。お師匠様如何でしょうか?
まず何処かのお国の「内閣掃除大臣閣下の奥様?」とか、、、どっかの大会社の社長夫人様とか、もしかしてお師匠様のご家庭でも「家庭内の全ての財務大蔵=早い話が財布」 は全てお母さまが握っておられたのでは? 当然うちもそうでしたね。実は更に、、、「ベートーヴェンは全人類の為に作曲したなんてぇのは実は大嘘、、本当に好きな女性一人の為に作曲していた」と言われますし、モーツァルトの妻コンスタンツェは悪妻と言われながらモーツァルトの才能を信じ陰で支え、梅毒治療による水銀を隠す樽に墓を不明にしたと。
更に「リストもワーグナーも、ベルリオーズも」大作曲家の大曲名作は全て陰で女性が関わり、物凄い強い影響力を行使していました。つまり大作曲家の名作誕生には「女性の力無くしては成り立たなかった」のです。
此処に、ある意味「良い意味で、陰で男を転がして良い方向に導くナビゲーター=女性の存在」が確かにありました。正直今の世界の為政者どもも大会社の偉い奴らも、上っ面はふんぞりかえっていても実は「てめぇのおかあには全然頭が上がらねぇ」ってぇのが真実の姿です。男なんてぇ自分も含めて皆馬鹿で阿保ですからね。女は全てそれを見通して男を転がしているのです。恐ろしいですねぇ怖いですねぇ、、、そういえば世間の良い男たちには必ず「良い女」が側に見え隠れしておりましたね。ぜひぜひお師匠様、ご訪問の皆様方のご意見ご批判あおぎたくよろしくお願いいたします。  ご迷惑お詫び  敬具
返信する
大石様の言う通り ()
2020-06-29 09:23:37
大石様
いつも正鵠を得たご意見に感謝します。「実は女性が・・・」にはおおいに賛同いたします。
 芸術作品の云々というきれいな事例を挙げていただきましたが、若い頃、同僚や部下と議論して出た結論は「男のすべての努力や能力はいかにいい女にもてたいか」の反映だというものでした。結局のところ、出世したいとか金持ちになりたいというのも、それが目的ではなく、いかにいい女にもてたいかの現れという言い方もあながち間違いではなく、結果として、女性が糸をひくという姿も古来からの姿なのでは・・・と。
 話がいささか肩透かしになりますが、戦国時代の歴史も織田信長の妹のお市の方から始まる娘たちの歴史は、信長・秀吉・家康の天下取りという男目線の裏で、浅井の血をつなぐという目線もありかと。結果として、浅井の血は女系でみれば秀吉・秀忠につながり、天下を取ったのは浅井系の女だという見方もできますよね。
 小生は専業主夫ですので、女性こそが・・・には反論すらありえません。
返信する

コメントを投稿

つれづれ」カテゴリの最新記事