大阪城公園や中之島公園方向にはよく歩いていくのだが、谷町界隈は綿密に歩くことがなくて、以前まで古い仕舞屋ふうの商家だった二階建てが取り壊され、思ったよりも広く、奥が深い敷地であったことが分かり、奥に立派な蔵があることが判明して、「このあたりは船場の外やけど、裕福な商人が住んでいたんやな」と思ったりしている。
だが、そうした古い敷地もすぐに屋外駐車場になる。地盤を固めるためだろうか、しばらく駐車場営業が続く。そして、ある一定期間を置くとマンションが建てられる。といっても、15階建ての1フロア2世帯が入るような建物で、この界隈にはやたらとそうした設計のビルが建っている。
うちの近くのビルで地階が居酒屋だったところがある。何度か管理組合の集まりで利用したりした飲み屋だったが、代替わりして新しい店ができたと思ったらコロナ禍。営業したのかどうか記憶もないまま放置されていた。そして、昨秋あたりから地階の改装工事が始まった。広い地下のフロアをどうするのだろうか?と思っていたら、階段が取り外されてエレベーター設置工事をしていた。そして内装工事をずっとやっていたのだこのコロナ禍の間。ようやく新しい店の看板が一昨晩、取り付けられた。それがこれである。
なんだなんだ?こういう施設ができるとは想像もしていなかった。でも、一度ためしに出かけてみようかな。温泉卓球でいいのなら嬉しいけど、凄腕の選手ばかりだと困るな。おれは、小さな球を扱うスポーツが大の苦手である。ハンドボール、ソフトボール、野球、テニス全然ダメ。ましてピンポン玉など絶対に見えない。動体視力が悪いのだ。
この写真を撮影している時、看板の下に二人の女性がいた。いずれも自転車のハンドルを持ち、立ち話をしていた。上下ジャージ姿でその上にスポーツジャンパーを着ている。会話が聞こえてきた。
「まさかこんな近所に卓球場ができると思わんかったわ」
「ほんまやなあ」
「通うでわし(わたし)!」
「ええなあ」
「めっちゃ近いし」
「なんぼやろ?」
「さあなあ」
どうも卓球が好きな同士らしいが、まだ知らないらしい。そうか……こういう人がここに通うんだなと合点がいった。
今日はミモザの日。近くの花屋などを経巡った。結構な値段のものもある。花輪になっていたりして。