奈良博で無料で配布されている「奈良国立博物館だより120号」を見て、長年のつっかえが分った。
岩井共二美術室長「聖林寺十一面観音の評価」のコラム。多くの人が天平彫刻の傑作とされる聖林寺十一面観音に対して全面否定していたのが、町田甲一氏(1916-93)。町田の様式観にあわなかった。岩井さんの詳細はHPでもご覧になれるので見ていただければ良いのですが、小生も最初、聖林寺で拝見したときはそれほどと思わなかったんです。町田さんの『大和古寺巡歴』(有信堂高文社 1976)が愛読書でもあったんですね。しかし、この十一面さんがすごいと思ったのは、奈良国立博物館特別展『天平展』(平成10年1998)だったんですね。離れたところから見てのお像の迫力に驚嘆しました。いろんな本を読まないと・・・反省。
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