記者会見した宇宙航空研究開発機構のプロジェクトマネージャは今回の打ち上げについて、「100点満点」で「成功です」。
ケチをつけるつもりは毛頭ないが、ダミー衛星「VEP-4」 を積んでいたというのは合点行かない。もうひとつは、2197億円の開発費である。1機当たり50億円ということから、44機分の開発費ということになる。この開発費を1機当たり10%償却したら、440機製造しなければペイしない。ということは、ロケットで金儲けなどできないということではないか。
最近では、産学連携が声高に叫ばれ、日増しにその傾向と対策が実践されているが、要するに、学問を金儲けに利用しようとする根性論にぶちあたるだけだろう。ロケット開発も詰まるところ、開発に国際競争や金儲けなど考えることがご法度ではないだろうか。もっと着実にどっしりと地に足をつけて開発しなければ、人をのせて宇宙へ飛び立つなどできっこないと想う。
とはいえ、曲りなりにも成功したことは「百点満点」に違いはない。