ハマスの指導者ハニヤ氏は21日、イスラエルとの停戦合意が間近だとテレグラムに投稿(AFP)
イスラエルの死者数1200人、パレスチナ1万3300人のうち子供5600人、女性3550人が含まれる。また、行方不明者数は少なくとも6500人で、うち4400人が女性もしくは子供という。(11月20日ロイター)この数字の意味するものは、イスラエル国への憎悪である。その差が大きければ大きいほど、パレスチナ人やイスラム教徒や全世界の人々のイスラエルに対する見かたや考え方がより長く固定化される恐れがある。
米国では、銃関連の事件や事故による死者数は年間1万人を超えている。人の死を比較してはならないとしても、だからと言って、目には目を歯には歯をという仕返しが文明国のすることだろうか。到底文明国とは言えない。野蛮な国であり邪悪な宗教だと考えるのが妥当ではないだろうか。
ネタニヤフではなく正義を理解する首相だったら、1200人の死者で終わらせ、ハマスの存在意義を完全に葬り去り、イスラエル国家の威信が世界に認知され、中東でゆるぎない地位を勝ち取っただろうと想像する。たとえハマスを皆殺しにしたところで、1200人の死者が生き返り、家族が癒されることはないはずである。
ハマスは、ネタニヤフだからこそ1200人もの人々を殺して、200人以上の人質を取ったのである。何万人という死者が出るのも覚悟の上の行動だったのではないか。そして、イスラエル国やイスラエル人がいかに非人道的な人種かを世界に知らしめようとしたのではないか。ハニヤの術中に完璧にはまってしまったというしかない。