「まる ありがとう」2021/12/2
養老 孟司(著)、平井 玲子(写真)
この本は一気に読んでしまいました。
養老先生の飼い猫まるへの想いを、1冊にまとめあげたものです。
たくさんの写真にも引き込まれ、まるの可愛さと養老先生のお宅の自然も美しかったです。
まるに向ける養老先生のまなざしがやさしくて
本書の前書きにあるとおり
養老先生にとってまるは、まさに一期一会、かけがえのない存在だったことがうかがえます。
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養老先生にとってまるは「ものさし」と答えている。
(本文より)
人間社会に長くいると、判断に迷うことがある。
まるを眺めていれば、人間社会の常識に毒されず、物事の本質を見誤ることはないだろう。
ものさしにする、というのはそういう意味である。
そう思う理由の一つに、まるがしゃべらない、ということがある。
私は、人がしゃべったことは基本的には信用しない。
(本文終わり)
私自身も人がしゃべったことはあまり信用しないほうです。
養老先生のように戦中、戦後を生きたわけではないですが
現在はずいぶんと生き辛い世の中になってしまって、なんだかなぁとため息がでますが
猫のように生きるのは難しいにしても、お手本にして
自分にとって何が大切なのか、今一度考えて残りの人生、生きてゆけたらなぁと思いました。
2020年6月、養老先生は心筋梗塞の手術を受けます。
退院後入れ替わるように、まるの心臓が悪くなり
2020年12月21日に旅立ちました。享年18歳
まだ、まるのお骨はおうちにあるそうで、いずれ養老先生がお墓に入るとき
一緒に埋めてもらいたいとのこと。
養老先生のお墓は鎌倉の建長寺に虫塚を作ったそうで、そこに入るようです。
ちょっと調べてみたんですが
昔と違って、ペットと一緒に入れるお墓ってずいぶんと増えたみたいですね。
私はどうしましょうかねぇ?( ´艸`)