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「まる ありがとう」養老 孟司

2023年08月24日 | 本 レビュー

「まる ありがとう」2021/12/2

養老 孟司(著)、平井 玲子(写真)

 

この本は一気に読んでしまいました。

養老先生の飼い猫まるへの想いを、1冊にまとめあげたものです。

たくさんの写真にも引き込まれ、まるの可愛さと養老先生のお宅の自然も美しかったです。

 

 

まるに向ける養老先生のまなざしがやさしくて

本書の前書きにあるとおり

養老先生にとってまるは、まさに一期一会、かけがえのない存在だったことがうかがえます。

 

養老先生にとってまるは「ものさし」と答えている。

 

(本文より)

人間社会に長くいると、判断に迷うことがある。

まるを眺めていれば、人間社会の常識に毒されず、物事の本質を見誤ることはないだろう。

ものさしにする、というのはそういう意味である。

そう思う理由の一つに、まるがしゃべらない、ということがある。

私は、人がしゃべったことは基本的には信用しない。

(本文終わり)

 

私自身も人がしゃべったことはあまり信用しないほうです。

養老先生のように戦中、戦後を生きたわけではないですが

現在はずいぶんと生き辛い世の中になってしまって、なんだかなぁとため息がでますが

猫のように生きるのは難しいにしても、お手本にして

自分にとって何が大切なのか、今一度考えて残りの人生、生きてゆけたらなぁと思いました。

 

 

2020年6月、養老先生は心筋梗塞の手術を受けます。

退院後入れ替わるように、まるの心臓が悪くなり

2020年12月21日に旅立ちました。享年18歳

 

まだ、まるのお骨はおうちにあるそうで、いずれ養老先生がお墓に入るとき

一緒に埋めてもらいたいとのこと。

養老先生のお墓は鎌倉の建長寺に虫塚を作ったそうで、そこに入るようです。

 

ちょっと調べてみたんですが

昔と違って、ペットと一緒に入れるお墓ってずいぶんと増えたみたいですね。

私はどうしましょうかねぇ?( ´艸`)