第8回横浜トリエンナーレ。
今回のテーマは「野草:いま、ここで生きてる」。
環境破壊や戦争や経済格差や不寛容などの多くの問題を抱えながら、野草のようにもろく無防備でありながら、しかしこうした状況をたくましく生き抜こうとするひとりひとりに目を向ける。
会期は3月15日~6月9日。
会場は、横浜美術館をメインとして、旧第一銀行横浜支店、BankART KAIKO、クイーンズスクエア横浜、元町・中華街駅連絡通路。
この展覧会は、7章で構成される。
旧第一銀行横浜支店とBankART KAIKOは「すべての河」。
横浜美術館は「密林の火」「わたしの解放」「鏡との対話」「流れと岩」「苦悶の象徴」「いま、ここで生きてる」の6章。
横浜美術館。
「流れと岩」。
この章は、進む力とはばむ力がぶつかるところに生命力がほとばしるさまを紹介する。
というが、何か尖がった展示があるわけではない。
李平凡(1922~2011)という版画を通じた日中交流に生涯を捧げた版画家であり教育者の展示を中心に展開する。
天津の名家の凡庸な坊ちゃんが魯迅の思想に出会ったことで大きなうねりをつくっていくことになった姿が浮かび上がる。
リタ・ジークフリート。
エクスパー・エクサ―。
スター二ャ・カーン。
ノーム・クレイセンとトレイボーラン・リンド・マウロン。
小川の流れでも岩にあたればやがて岩を削り先へと流れていく。
また岩にあたればまた岩を削りその先へと流れていく。
非凡なことをした平凡さんの道のりは、それって特別なことでもなんでもなく、すべての人たちの人生の歩みと同じなのだ。
今宵は図書館から借りてきた厨川白村の本を読むことにした。
私はヨコトリで厨川白村を初めて知ったのだった。
貸す方も借りる方も冷や冷や今にも空中分解しそうなのをハンカチに包んできた。
清月堂さん道明寺桜餅と煎茶は今日はざっくりと。