月に一度は必ず横浜地方気象台に植物季節観測用標本を見に寄る。
ソメイヨシノは春のお役目を終えて英気を養う。
アジサイはまだ葉っぱ。
お!クワの実が出来てる。
地方気象台の植物季節観測用標本はその地方地方の特色がある。
横浜の場合はクワではないだろうか。
今現在の観光地としての横浜のイメージからだとピンと来ないかもしれないけど、横浜と養蚕は切っても切れない。
明治時代、全国各地から集められた生糸は横浜港からバンバンと輸出され、1909年には世界一の生糸輸出国となったのだった。
開国後の国家近代化のためのお金は蚕が稼いだといっても過言ではない。
シルク博物館では蚕を飼っている。
シルク博物館は開港広場の道路挟んで向かい側。
シルク博物館は、1959年(昭和34年)に横浜開港百周年記念事業として、神奈川県・横浜市・関係業界の協力で開館した。
この場所には、開港当初は英国商社ジャーディン・マセソン商会(英一番館)があった。
安田周三郎の「絹と女」が設置されクワが植えられている。
シルク博物館は、絹の全てを網羅した世界的にも数少ない博物館。
この博物館は蚕を飼っているのだ。
孵化したばかりのベイビーから繭を作るまでを現物で展示している。
クワの葉っぱはブロンズ像の下にしか生えてないし、そもそも市内に桑畑なんてもうゼロかもしれないのに、こんな場所でも飼えるのは、カイコ用ペレット人工飼料が開発されたからなのだ。
もちろん、下のくわの葉っぱを食べさてもらえることもあるけどあの面積では限られてる。
細々でもつなぐ。
養蚕をつないでいく。
それも港横浜。
アメリカ山もバラが花盛り。
ベニバナトチノキの花も咲く。