去年、飯山に行ったついでにたまたま紅葉見物に寄った称念寺さま。
美しい夢の中に彷徨い込んだような楓の紅葉に息を飲んだ。
でも帰ってきてパソコンに取り込んでみれば、狐狸にでも化かされたという感じにぼやけていた。
今年も行ってみることにしたけど、私が到着した時点の飯山は薄曇り時々晴れ。
これって庭木の雪囲いなのかな。
ずいぶんと頑丈に作ってある。
浄土真宗大谷派浄光山顕正院称念寺は鎌倉時代に安諦が開基したと伝わる。創建は現・中野市岩井月岡の地で天台宗だったが、その後に安諦は親鸞に帰依し、宗派を変え、寺も佐久間氏(初代飯山藩主)から与えられた現在の地に定着したそうな。
比喩とかではなく実際に楓をかきわけて石段をのぼる。
山門に立った人たちからは例外なく驚嘆感嘆の声があがる。
やわらかいふかふかの苔の上に錦が散る。
お隣の忠恩寺さまの境内では落ち葉を煙と共に天へと送る。
今年もため息が出るほどに美しかった。
ところがパソコンに取り込んでみたら、やっぱり綺麗が伝わらない。
腕が悪いカメラが悪い空模様が悪い。
ん・・・
それもある。
でもそうだ。
美しい夢って儚い。
思い出そうとしても泣き出したいくらい綺麗だったとしか思い出せない。
きっとそういうものなのだろう。