昨日は國學院大學博物館へ。
國學院大學博物館企画展「アイヌプリー北方に息づく先住民族の文化ー」。
2021年11月18日~2022年1月22日。
アイヌ民族は文字を持たない上に、江戸時代~明治時代にかけていわゆる和人との関わり合い中で、どんな歴史や文化を持っていたのか詳細不明のままに同化政策がとられた。
そのまま消えていきつつあるアイヌの言語収集のために、東京帝国大学で言語学を学んでいた学生だった金田一京助氏が北海道に渡ったのは明治39年のことだったという。
金田一京助博士は様々な障壁を乗り越えながらアイヌ研究を続け、その研究は國學院大學教授時代の教え子・久保寺逸彦博士に引き継がれた。
ただ、金田一博士は89の天寿を全うされたが久保寺博士は69で、奇しくも同じ年同じ月にお二人は旅立った。
この展覧会は、2019年のアイヌ新法成立と2020年の国立アイヌ民族博物館開館と2021年に金田一博士&久保寺博士没後50年を迎えたにあたり企画された企画展。
文献を中心にアイヌ民族に迫る。
主に熊を通じた宗教的なところに断片的な興味はあったけど、全体的にはよくはわかってなかった。
あれはどのくらい前になるのだろうか?
赤門の前で遺骨をめぐっての抗議行動が行われていた。といってもシュプレヒコールをあげるとかではない。学校の警備員に囲まれながら民族衣装に身を固めたアイヌ諸氏が民族の作法に則って先祖供養をしていたのだった。
それが初めてみたイチャルパであった。我ながら生のアイヌ文化と実に不幸な出会い方だったと、以来気になっていたのだった。
展覧会の構成。
第1章:国家に抗する社会ー和人からみた北方の民ー
(1)国家と「エミシ」
(2)「エゾ」のアイヌ民族
第2章:アイヌ モシㇼー人間の大地ー
(1)「蝦夷地」の地理・地誌
(2)松浦武四郎と「蝦夷地」踏査
第3章:アイヌ プリー伝統的な風習と文化ー
(1)人々と神々の交易
(2)絵画の中のアイヌ文化
第4章:アイヌ イタㇰーことばの記録
(1)江戸・明治期のアイヌ語理解
(2)金田一京助と久保寺逸彦によるアイヌ文化研究
第5章:こんにちの國學院とアイヌ文化
単一民族ではなかったんだ。もっともっとダイナミックだったんだ。再認識。
常設展のドグーとハニーにご挨拶。
おや!
長野市の片山遺跡(古墳4世紀くらい)の出土品はここにあったんだ。
横浜市青葉区のあざみ野遺跡(縄文前期)の出土品もあった。
私の先祖はどこから来たのかな。。。
この博物館を漂っているとなんかそんなことを思うことが多いのが不思議。
金王八幡宮さまは七草過ぎても初詣が絶えない。