渋谷区内17の公共トイレが生まれ変わるという、日本財団の「THE TOKYO TOILET」プロジェクト。
昨日は松濤美術館へ行ったついでに渋谷区立鍋島松濤公園に寄り道。
公園に入るなり、まるで砦のように板が並んでいるのが見えた。
隈研吾設計「森のコミチ」。
森の中に点在するように公衆トイレが点在する。
トイレの中も森のよう。
設備は最新式。
清掃が行き届いて気持ち良い。
利用させてもらう方にとっては至れり尽くせり至福のありがたさなのだけど、なんで日本財団さんは公衆トイレ、しかも世界に名だたる建築家諸氏を起用してのいわばデザイナーズ公衆トイレの設置を始めたのであろうか?
これから本格的に寒くなる。昨日も駅や商業施設のトイレはどこも行列。あちこちにあって清潔でさえあればいいという気もしないでもないけど、楽しい公衆トイレならなおよろしい(*^^)v
渋谷区立鍋島松濤公園のある場所は、江戸時代は紀伊徳川家の下屋敷だった。鍋島家が払い下げを受けて、明治9年に茶園を開き「松濤」の銘で茶を売り出した。その後、茶園が廃止され児童遊園地として一般公開され、昭和7年に東京市に寄贈され渋谷区に移管された。
江戸時代の地図をご覧になってる方々は良くご存知だけど、今はお洒落とか高級とかいわれる青山も渋谷も、家が建つ!の田園調布も、山林の中に畑と家が点在する江戸の西の在だった。
100年ほどの間で狐狸が跋扈する鄙びた山村から都市へと変貌した場所。
一極集中の弊害が目立ってきた今、隈氏は土地が持つ過去の記憶を区立公園の中の公衆トイレに託したのかもなぁ。。
公園の前の道にヒョイとミニパトが出てきて、ん?
公園の前の赤い鉄骨が印象的な建物は交番だったのか。
なかなかにモダン。