10月下旬、五葉松の枯葉取りがなかなか終わらなかった。けど、やってるうちに要領もわかるようになり、一枝ごとに。枝先の小さなまとまりを、猫か猿のノミ取りのごとく枯葉をほぐしながら、掻き取る感じで進めていけばいいのだ。と夢中になってましたらば、見たことのないおじさんがやってきた。
曰く「この屋根ですが、アスベストが使われている」ですってよ?
マジで??いつもここで肥料合わせに使ってるんだけども。
おじさんは徳島に本社のあるペンキ屋さんの営業だった。近所で作業してるので、ついでに仕事になりそうな家を探してたらしい。
私「どうせならペンキで屋根の寿命を先延ばしするより、アスベストの入ってるスレート屋根を入ってない屋根に変えたい」と言いましたらば。
おじさん「アスベストは今廃棄するのに1キロ1万円かかる」だってさ。
数えた。屋根に使われているスレートは1列あたり6〜7枚。それが2列ある。
ダンナも呼んでおじさんの話を聞くことに。
ここは現在肥料置き場兼自転車置き場兼球根や落花生などを干す場所として使用してる。私が嫁に来たときには既にあったものなので、30年以上経ってます。
私「少なくとも30年以上経ってるので、今更ペンキ塗って耐用年数を引き伸ばすより、壊すか新しくする方がいいと思う」
けど、1キロ1万円の廃棄料は躊躇するよな。だってさ、スレートの屋根って重いと思うのだ。仮にスレート1枚5キロとして、12枚なら60キロ。ならば60万円もかかるの??
ちなみに「ペンキを塗ったら何年持つの?」と尋ねれば。
おじさん「使うペンキは2種類あって、高い方なら15年は持つ」だって。
ちなみに「高い方のペンキを使ったらいくらになるの?」と尋ねれば。
おじさん「屋根だけでなく、亀裂を応急処置してる壁もペンキを塗る必要がある」だって。
ちなみに「屋根と壁の両方のペンキ塗りを見積りすると?」と尋ねれば。
おじさん「検査して見積もれる人に変わります」だと。
で、おじさんが検査ができる人に連絡を取ってみると、1時間ほどで来れるらしい。
なら待つか。
その間にダンナと相談する。
私「どうする?」
ダンナ「ここ、雨漏りしてるんだよね」
それは知ってる。日常的に肥料袋にブルーシートを掛けて、板を乗せて水分から守ってるからね。
私「雨漏りはイカンと思う。ペンキを塗ったところで雨漏りするならダメでしょう?」
という話をしてたらば程無く。新しいおじさんがやってきた。
とりあえず軽く検査して見積もってくれた。
その間はダンナがあれこれ質問してた模様。私は洗い物を片付けて遅れて合流。
当初見積もりは確か50万円ほどだったと記憶。けどあれこれ質問やら何やらしてたら最終的に全てコミコミで28万円になった。
び、微妙です。
けどアスベストなのだ。よくない。その屋根が雨漏りしてるのよ?放置は出来ない。
もうね。壊して撤去か?壊して立て直すか?ペンキ塗って延命するか?の3択です。
ちなみに、ダンナがこのおじさんに雨漏りについては聞いてた。
おじさん「スレートを繋いでるネジを締め直したら雨漏りは止まるでしょう」
ですってよ?
以前、壊した古い建物は見上げたら隙間から光が見えてた。今は光は見えないんだな。
ということで、結局頼むことになった。
契約書にサインする。
おじさん「工事はいつでもいいですか?」
「急ぐこともないし、いつでもいいです」と返事してこの日はおしまい。五葉松の枯葉取りを再開する。
10月31日午後、ペンキ屋さんから電話が来た。
「明日、作業に伺っていいですか?」と言われても?「明日、雨が降るようですが?」と聞けば「作業は洗浄なので、雨が降ってても問題ないです」だってさ。「お願いします」と答えるほかあるまい?
実はですね。11月1日は高松に勤めてた時の、今は愛知県岡崎市住みの先輩が「久々に帰省するので玉藻城で会わないか?」と誘ってくれてたのです。30年近く会ってない〜。久々過ぎるう〜。我が家から玉藻城までのルートを検索し、合う気マンマンだったのですが、今、再会は出来ないことが確定しました。だって我が家からだと自転車→コミュニティーバスで琴平駅。からの琴電で高松築港駅だと片道2時間弱かかるんですもの。再会は諦めることとなりました。
翌、11月1日お昼前。8時から9時に作業員が行くとおじさんから電話があったのに、来たのは12時前だった。これで来なかったらクレーム入れてたやもしれん。
屋根と壁の洗浄といいつつ、ブロアーで一気に汚れを吹き飛ばしてます。11月に入ったばかりとはいえ、雨で濡れると寒いかも?と。缶コーヒーを湯煎で温めたものと、常温の2種類を用意して差し入れた。その時に「次来るのも同じ方ですか?」と尋ねたらば。「15チームあるのでわかりません」と言う。そういえば、神様の名前のペンキ屋さんは、本社は徳島県だけど支社が香川と兵庫にあるペンキ屋にしては大きめの会社だったな。
作業はそれほどかからず数時間で終了する。作業終わりに「晴れたらペンキを塗りに来ます」と伝言して帰っていった。
そんでペンキを塗りに来たのはまさかの11月3日の祝日だった。
うそ〜ん。文化の日だよ?世間では休日なの。ペンキ屋さんは働き者か!うう。晴れてるの。お出かけ予定が。ま。仕方ないねえ。来ちゃったものは仕方ないんである。
ペンキ塗りは一人作業だった。
やけに休み休みやってるな?と思えば。どうやら1回塗ったら乾かして。それを3回塗ってた模様です。壁も同じく。1回塗って。その時に差し入れを持っていったら。壁は薄塗りだな?と思ったのですが。終わって見たら少なくとも2回塗り重ねてた。へえへえへえ〜。
と言うことで、ペンキ塗りも1日で終わる気配。
けどさ、支払いも当日。しかも振り込み不可だってさ。
聞いてないよっ!?用意してないよ??
でもダンナが1日で終わるならその方がいい。と、現金を引き出しに行ってしまったわ。そんでサクサク支払ったらペンキ屋さんの仕事は全ておしまい。
あ。後日、最初に来た営業のおじさんが確認に来た。おじさん曰く「綺麗になりましたなあ」ですってさ。うん。そこはありがとう。
さてこれでおしまいと思うじゃん?近所のおじさん達が立ち話しつつ話を聞いてくる。
私「会社名が神様の名前でさ。絶対に忘れない名前だったのね」とか。近所のおじさんが「なんぼした?(訳:いくらかかりましたか?)」とか。おじさん達の家も建てたのは我が家とほとんど同じだし。同じような古民家なので、アスベストを使ったスレートが家のどこかあるのかも?そこは聞かなかったけどね。田舎の人は話のタネになりそうだとすぐ聞きたがる。
後日談です。
ふと?アスベスト使いのスレートの屋根に飛散と腐食防止でペンキを塗ったんだから、市からいくらか助成金が出るのではなかろうか?と閃いた。
ダンナに聞いたらば。「今回塗った場所は、亡くなった父さんが勝手に後付けで作った場所なので、そもそも助成は出ない」と言う。
更にダンナが「我が家から近いアスベストの廃棄出来るところを調べたら、徳島県だった」だってさ。そりゃあ、また。
最初、ペンキ塗って場当たり的に対処するのではなく、アスベストのスレートを剥がして処分して新しくするのがいいのでは?とペンキ屋さんに尋ねたらば「アスベストの廃棄は申請手続きが必要」と言ってた。それは面倒そうだなと感じたけども。廃棄するのに県を跨ぐのは更に面倒だね。
とりあえず、五葉松の枯葉取りが終わるより先に、アスベストの屋根のペンキ塗りが終わりました!