「モンスターズ/地球外生命体」
やっぱりタコかよ!
これは、どうしても思うな。
よくあるリアル系戦闘ものか?
と思わせるオープニング。
一転して、落ち着いた色合いのドラマに。
気がついたらロードムービー。
青春の匂いがプンプンしますな。
一貫して、映像が美しく静かな映画。
そう、モンスターは活躍するし、死人も出るが、
基本的には静かな映画。
8割がたは、なんて事のない描き方。
ただ、安っぽさを感じさせないというのが凄い。
このタイトル、スター俳優無し、地球外生物とくれば。
だいたいの仕上がりの質の予測はつく。
近年のSF作品の広がりに、免疫が出来ている身としては、
もうそんなに驚く事もなく。
‘やられた’感も抱くこともめったにございませんが。
この作品の美しさには驚いた。
生命に感動する。
物語の持って行き方が鮮やか。
いや、実際描いている事自体はたいした事では無いし。
動物ドキュメンタリーでは経験済みなはず。
それでも、映像に魅入られるし。
監督の意図に感服。
ビジュアルエフェクトも自ら担当。
脚本・監督・撮影もこなす。
己の世界観をビジュアル的に追求出来る強み。
主演二人は実際に恋人同士という事もあってか、
実にいい雰囲気をつくっとります。
残酷なつくりでもあるが、
癒しのような奇妙な余韻を残す映画。
個人的にはアトム・エゴヤン監督作を思い出したが。。。
「モンスターズ/地球外生命体」(2010年) 監督・脚本・撮影・ヴィジュアルエフェクト:ギャレス・エドワーズ