木のぼり男爵の生涯と意見

いい加減な映画鑑賞術と行き当たりばったりな読書によって導かれる雑多な世界。

《モンスターズ/地球外生命体》

2012-12-16 19:46:51 | 日記


「モンスターズ/地球外生命体」

やっぱりタコかよ!
これは、どうしても思うな。

よくあるリアル系戦闘ものか?
と思わせるオープニング。
一転して、落ち着いた色合いのドラマに。
気がついたらロードムービー。
青春の匂いがプンプンしますな。
一貫して、映像が美しく静かな映画。
そう、モンスターは活躍するし、死人も出るが、
基本的には静かな映画。

8割がたは、なんて事のない描き方。
ただ、安っぽさを感じさせないというのが凄い。
このタイトル、スター俳優無し、地球外生物とくれば。
だいたいの仕上がりの質の予測はつく。
近年のSF作品の広がりに、免疫が出来ている身としては、
もうそんなに驚く事もなく。
‘やられた’感も抱くこともめったにございませんが。

この作品の美しさには驚いた。
生命に感動する。
物語の持って行き方が鮮やか。
いや、実際描いている事自体はたいした事では無いし。
動物ドキュメンタリーでは経験済みなはず。
それでも、映像に魅入られるし。
監督の意図に感服。
ビジュアルエフェクトも自ら担当。
脚本・監督・撮影もこなす。
己の世界観をビジュアル的に追求出来る強み。
主演二人は実際に恋人同士という事もあってか、
実にいい雰囲気をつくっとります。

残酷なつくりでもあるが、
癒しのような奇妙な余韻を残す映画。

個人的にはアトム・エゴヤン監督作を思い出したが。。。

「モンスターズ/地球外生命体」(2010年)  監督・脚本・撮影・ヴィジュアルエフェクト:ギャレス・エドワーズ

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