散歩する惑星(2000年スウェーデン/フランス)
CM界の巨匠の長編映画だけあって、シーンそのものを楽しむ作品。
とは言え、実際に笑える箇所は少ないな~。
ニヤっとする程度の笑いが多い。
むしろシーンを文章で説明した方が可笑しい。
登場人物を把握しにくい。
一回観ただけでは、繋がっていない人物も居る。
出演者は素人さんが多いが、間(ま)とかは良い。
でも、あまりキュートじゃないので嬉しくない。
監督曰く、観客を驚かせたいとのこと。
確かに、驚く場面は多いが。。。
時にフェリーニ監督作が感じさせる、いやらしさ。
失礼しちゃうな~という侮辱された感が起こりそうな感覚。
これ見よがし過ぎるというか、なんというか。
アルトマン監督作にも感じる、一種の下品さ。
映像自体には驚くが、監督自身の下卑た決断に嫌な感じになる。
コーラスシーンとネズミのシーンには笑ったけど。
なんとなく監督は人間好きじゃないんじゃないかという思いを抱かせる作風。
ラストにも物足りなさを感じる。
物語として、大きな何かが必要だと思うが。
世界観だけあって、高揚感が無いのは実に寂しい。
セットは素晴らしく味わい深いし。
音楽も良いのだが。
やはりスウェーディッシュ・ラブ・ストーリー(1970年)が最高作か。。。
散歩する惑星(2000年スウェーデン/フランス)SANGER FRAN ANDRA VANINGEN SONGS FROM THE SECOND FLOOR
監督・脚本:ロイ・アンダーソン
ちなみに日本版のチラシデザインは素晴らしい。