ももたろうシネマ&トーストマスターズ・クラブ

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小川の辺

2011-07-13 | 映画あ行
小川の辺 1時間43分
原作 藤沢周平

監督 篠原哲雄(山桜、はつ恋)

脚本 長谷川康夫 飯田健三郎

音楽 武部聡史 (花のあと)

あらすじ
 朔之助(東山紀之)は藩から上意討ちの命を受けるが、
その相手は何と妹・田鶴(菊地凛子)の夫である佐久間森衛(片岡愛之助)だった。
 朔之助は佐久間を狙う道中に、幼いころから自分や妹と兄弟同様に育った若党の新蔵(勝地涼)を連れて行くことにする。
 嫁に行く前の田鶴と奉公人の新蔵はひそかに思いあう仲であった。
妹を思う兄と、自分の愛する人を戦わせたくない新蔵。
お互いの思いが交錯する。

 感想
 ストイックな東山君はさすが。何をしても絵になる人だ。

 この監督さんは恋愛映画の名手と言われているらしい。
 とにかく日本にこんな場所がまだあるのか、と風景の美しさに驚いた。
 ラストの殺陣の殺気にしびれた。
残念ながら、ひとつ気になったのは、音楽が、どうも(花のあと)に聞こえてしまった事。
 調べたらああ、やっぱり、ではありました。
 それ以外は本当に素敵な映画で、いい映画だな~と感激した。

なおロケ地はここを見つけた。
http://shonaijin.n-da.jp/e271456.html

http://www.bus-trip.jp/kanko/kankonews/yamagata/274

英国王のスピーチだよ

2011-02-28 | 映画あ行
英国王のスピーチ The King's Speeh 2010年

スタッフ
 監督 トム・フーパー
 制作 イアン・カニング
 脚本 デヴィッド・サイドラーここで一言
この映画の脚本家 デヴィッド・サイドラーは73歳でご自身も幼いころから
吃音に悩んでおられたそうです。
そうか!だから国王の気持ちがよくわかったのですね。
2002年にがんになって、今こそこれを
書かなくてはと思ったそうです。(パンフレット)より

キャスト
 ジョージ6世 コリン・ファース
 ライオネル・ローグ ジェフリー・ラッシュ
 エリザベス ヘレナ・ボナム・カーター
 エドワード8世、ジョージ6世の兄 ガイ・ピアス
 ウィンストン・チャーチル ティモシー・スポール

感想
 観終わって深い満足感を得ました。
 私にとって、すごくまれな事です。
みなさんはどうでしょう。
客席では笑い声が起きていましたが、私も笑いました。

 コリン・ファースがありとあらゆる手を使って
吃音を治療する国王なのですが、
ジェフリー・ラッシュ演じるライオネルが、
心の治療を目的とし
国王をわざと怒らせ
覚えている限りの悪口や、悪い言葉づかいをさせます。

「クソ野郎」「チン×」「ファッ×」何度も何度も
これを治療と称して繰り返すので、その絶妙な間と
彼の表情で笑えてしまいました。

 なぜこれほど私に満足感がのこったのか。
 一つにはコリン・ファース演じる国王が
ある程度、治療をするライオネルへの信頼感を持った後でも、
様々な問題を抱えながら
お互いに裸になった心で、友人として
地位や名誉に関係なく付き合えるようになったから

というのがひとつ。
 
もうひとつは、彼が王というよりひとりの悩める人間として
描かれている事。彼とて、なりたくて王様になったのではないのです。
 そこを治療するライオネルとの衝突で
お互い傷つけあい、大切なものを
見つけた時にやっと、二人ともがプライドをかなぐり捨てたことです。

おまけ
 チャーチルを演じたティモシー・スポールさんは(魔法にかけられて)の
悪役というか最後には改心した彼ですが、素敵な役ですね。

 ガイ・ピアスはかっこいいです。私にとっては(プリシラ)の彼ですが
(メメント)とか(LAコンフィデンシャル)の方が有名ですかね。
 
コリン・ファースは本当に素晴らしく、あの(アナザー・カントリー)
で私が出会ってから、あの当時もすごく感動しましたが、
本当に素晴らしい俳優さんになられました。

(パイレーツ・オブ・カリビアン)ですっかり有名人のジェフリー・ラッシュは
わたしにとっては(シャイン)の主人公で、どのシーンをとってもすてき。

 脚本家のデヴィッド・サイドラーさん、70歳をこえて
花開いたあなたは最高です。
 

悪人

2010-09-15 | 映画あ行
ワーナーマイカル高松

悪人

監督 李相日(リサンイル)

脚本 吉田修一 李相日

音楽 久石譲

清水祐一 妻夫木聡
馬込光代 深津絵里
大学生増尾 岡田将生
OL石橋佳乃 満島ひかり
石橋佳乃の父 榎本明
     母 宮崎美子
清水祐一の祖母 樹木希林

悪人には泣けた

「こいつ!」と私に思わせた岡田将生は

「告白」での熱血勘違い教師を演じたのを

見たばかり、彼は今ひっぱりだこ。

またOL石橋佳乃の満島ひかりも話題の人だ。

 この間「クヒオ大佐」にもでていた。

榎本明と宮崎美子の演技にも泣けた。

映画の中の親はありがたい存在なのだ。

死んだ本人にはわかるかどうか知らないが。

誰がなんと言おうと、自分の子供は素晴らしい子供だといつも信じるのが

親じゃないかと私は思っている。

 小さい時親にすてられた清水祐一の、かたくなで、石のように

心を開かない孤独な青年役を妻夫木君は渾身の演技で魅せてくれた。

深津絵里さんも体当たりで、今までにない役を

時には激しく、時にナチュラルに純粋に演じ感動した。

監督は「フラガール」以来4年ぶりの今作を

情熱をこめて演出。素晴らしい作品を作り続けている。

音楽も心に訴える。出すぎず引きすぎない。

人間は多面体。それほど単純ではない、そう思えた。

大学生増尾の友人が、本人には言えず、怒りをぶつけるシーンが印象に残った。