今日の午後はテレビで4時間余り、オペラ『ドン・カルロ』を観て過ごした。1月初旬に新宿ピカデリーで観たMETライブビューイングである。新宿ピカデリーは巨大スクリーンで迫力があったが、音響は、やはり映画向けの感じ。クラシック・モードにしたテレビでも、ほぼ満足できるため、スペイン王子ドン・カルロを歌ったテノール歌手ロベルト・アラーニャに、あらためて魅了されたし、楽しめた。
夕食の用意をしながら、最近はテレビを見る時間が増えたと、つくづく思った。もっと外出したいのだけれど、今日のように日中、テレビに向かってしまう日もある。以前は、テレビをじっくり見るのは夜の習慣だったが、昼に見る日が増えると、テレビ依存症になってしまいそうな気がして不安になる。
先日はテレビで、落語の番組を、初めて見た。2010年下北沢の本多劇場で上演された、立川志の輔の落語『牡丹灯籠』。
テレビで、寄席の番組を断片的に見たことがある。落語は、公演を聴きに行ったこともないし、テレビで見たこともない。
この番組を見る気になったのは、立川志の輔ファンの友人がいて、公演を聴きに行ったとかチケットが取れないとか聞いたことがあり、立川志の輔がどんな落語家で、どんな面白さと魅力があるのかということに興味があったからである。
友人が『志の輔』という名前を口にした時、聞いたことがあると思ったら、テレビの情報バラエティ番組の司会者だと気づいた。特に好きでも嫌いでもなく、印象の薄い司会者という感じだった。
『志の輔らくご in 下北沢 牡丹灯籠 2010』は録画しておいたが、約2時間半のうち、30分ぐらい見て消去するかもと、あまり期待していなかった。
演目のタイトル『牡丹灯籠』には惹かれた。幽霊の話は面白くて好き。上演が『本多劇場』も、なつかしい名前。以前、住んでいた最寄り駅近くにあり、通りかかると、いつか来ようと思ったりした。
録画の数日後に見てみると──。
前半の、『牡丹灯籠』についての立川志の輔の解説が、予想以上に面白かった。ボードに登場人物の名札を貼っていきながらなので、わかりやすくもあり、ユーモラスで、興味をそそられる話し方に感心したし、面白かった。
後半の落語も、夢中になって聴き、少しも飽きさせられなかった。落語に出てくる訪問者が家の表戸を叩く時に、立川志の輔が扇子を床にトントン打ちつけたり、登場人物が走って行くのをタッタッタとリアルに表現するのが、珍しくて面白くて楽しめた。
後日、友人に、その番組を見た話をした。友人も、以前、テレビで見たと言うから、再放送らしいが、立川志の輔についてのプロフィールとか魅力とか『牡丹灯籠』についての解説などを話してくれた後、
「そんなに面白かったなら、志の輔のCD貸してあげる」
と言うので、
「えっ、落語のCDって、あるの? ああ、あるわね」
と、私。CDというと、最近はオペラのCDばかり、家事をしながら聴く習慣があるけれど、一語も聞き逃(のが)せない落語のCDを聴きながら何をすればいいか、わからないので、借りないことにしたものの、風邪をひいて寝込んだ時にいいかもしれない。
あ、思い出した。落語を聴いたことは今までなかったと書いたが、公演でもテレビでもなく生の落語を聴いたことが、1度だけある。10数年前、隔週刊誌連載の打ち上げの夜、担当編集者と社長とイラストレーターと私の4人が、新橋のクラブでだった。社長の行きつけらしいその店で、落語を聴くイベントが行われていた。客席を一方に寄せ、比較的広い店内の半分ぐらいのスペースに落語家の座る台を設けて、演目は忘れたが、中堅の落語家による落語を聴いた。正直言って、あまり面白くなかったし、内容がよく理解できなかった。落語を聴くという初体験の新鮮さ、楽しさはあったが、あまり興味は持てないという感想だった。
そんな私が、『志の輔らくご in 下北沢 牡丹灯籠 2010』のライブをテレビで見て聴いたら、本当に面白くて楽しめたので、いつか公演を聴きに行きたいと思った。
夕食の用意をしながら、最近はテレビを見る時間が増えたと、つくづく思った。もっと外出したいのだけれど、今日のように日中、テレビに向かってしまう日もある。以前は、テレビをじっくり見るのは夜の習慣だったが、昼に見る日が増えると、テレビ依存症になってしまいそうな気がして不安になる。
先日はテレビで、落語の番組を、初めて見た。2010年下北沢の本多劇場で上演された、立川志の輔の落語『牡丹灯籠』。
テレビで、寄席の番組を断片的に見たことがある。落語は、公演を聴きに行ったこともないし、テレビで見たこともない。
この番組を見る気になったのは、立川志の輔ファンの友人がいて、公演を聴きに行ったとかチケットが取れないとか聞いたことがあり、立川志の輔がどんな落語家で、どんな面白さと魅力があるのかということに興味があったからである。
友人が『志の輔』という名前を口にした時、聞いたことがあると思ったら、テレビの情報バラエティ番組の司会者だと気づいた。特に好きでも嫌いでもなく、印象の薄い司会者という感じだった。
『志の輔らくご in 下北沢 牡丹灯籠 2010』は録画しておいたが、約2時間半のうち、30分ぐらい見て消去するかもと、あまり期待していなかった。
演目のタイトル『牡丹灯籠』には惹かれた。幽霊の話は面白くて好き。上演が『本多劇場』も、なつかしい名前。以前、住んでいた最寄り駅近くにあり、通りかかると、いつか来ようと思ったりした。
録画の数日後に見てみると──。
前半の、『牡丹灯籠』についての立川志の輔の解説が、予想以上に面白かった。ボードに登場人物の名札を貼っていきながらなので、わかりやすくもあり、ユーモラスで、興味をそそられる話し方に感心したし、面白かった。
後半の落語も、夢中になって聴き、少しも飽きさせられなかった。落語に出てくる訪問者が家の表戸を叩く時に、立川志の輔が扇子を床にトントン打ちつけたり、登場人物が走って行くのをタッタッタとリアルに表現するのが、珍しくて面白くて楽しめた。
後日、友人に、その番組を見た話をした。友人も、以前、テレビで見たと言うから、再放送らしいが、立川志の輔についてのプロフィールとか魅力とか『牡丹灯籠』についての解説などを話してくれた後、
「そんなに面白かったなら、志の輔のCD貸してあげる」
と言うので、
「えっ、落語のCDって、あるの? ああ、あるわね」
と、私。CDというと、最近はオペラのCDばかり、家事をしながら聴く習慣があるけれど、一語も聞き逃(のが)せない落語のCDを聴きながら何をすればいいか、わからないので、借りないことにしたものの、風邪をひいて寝込んだ時にいいかもしれない。
あ、思い出した。落語を聴いたことは今までなかったと書いたが、公演でもテレビでもなく生の落語を聴いたことが、1度だけある。10数年前、隔週刊誌連載の打ち上げの夜、担当編集者と社長とイラストレーターと私の4人が、新橋のクラブでだった。社長の行きつけらしいその店で、落語を聴くイベントが行われていた。客席を一方に寄せ、比較的広い店内の半分ぐらいのスペースに落語家の座る台を設けて、演目は忘れたが、中堅の落語家による落語を聴いた。正直言って、あまり面白くなかったし、内容がよく理解できなかった。落語を聴くという初体験の新鮮さ、楽しさはあったが、あまり興味は持てないという感想だった。
そんな私が、『志の輔らくご in 下北沢 牡丹灯籠 2010』のライブをテレビで見て聴いたら、本当に面白くて楽しめたので、いつか公演を聴きに行きたいと思った。