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零式艦上戦闘機(88) 九九式三番三号爆弾
九九式三番三号爆弾は、敵爆撃機の編隊を攻撃するために用いられた兵器だ。
重量はおよそ30キロで144個もの黄燐弾子がはいっている。
弾子は厚さ5ミリ、直径約20ミリ、長さ約30ミリ程度のスチールパイプ製で、爆発と同時に弾子は四方八方に飛び散る。
当初は敵飛行場制圧などのために使用していたが、あらかじめ、投下後の爆発時間を時限装置でセットすることができるので、これを敵編隊上空で爆発させ、敵編隊を一気に殲滅できないかと考えた。
首尾よく敵編隊上空で三号爆弾が爆発すると、144個の黄燐弾子が傘状に広がり、敵機に命中した黄燐弾子が、燃料タンクを発火させるというわけだ。
この三号爆弾の名手と言われたパイロットが、ラバウルで活躍していた岩本徹三だ。
まず三号爆弾は、投下から3秒後に爆発するようにセットし、零戦の両翼に吊るして出撃する。
高度5000メートルで進撃してきた敵編隊に、高度7000メートルで反航(敵機に向って飛ぶこと)もしくは後方から敵編隊を追い越して接敵。
敵編隊前方約3000メートル、高度差約1000メートルで、背面になって真っ逆さまに敵一番機に突っ込み、パイロット自身の間合いで三号爆弾を投下する。
敵編隊上空で爆発すると弾子がタコの足のように広がり、それを受けた敵機は爆風でバランスを崩すと立て直すことができず、木の葉のようにひらひらと墜落する機体あり、黄燐弾子が命中し燃料タンクが発火して墜落する機体ありと、もうパニックだ。
投弾後は、敵一番機の鼻先を急降下で突き抜け、爆風に巻き込まれないよう退避しなければならないため、パイロットは戦果を目視で確認することができない。
しかし、敵大型機の編隊の邀撃戦(迎撃)で使用するので、地上からの目撃者も多く地上員を興奮させた。
岩本徹三は、この戦法で一気に4機のB-24リベレーターを撃墜した。
B-24リベレーターはB-17に替わる4発の大型爆撃機だが、タイミングよく敵編隊上空で爆発すると、絶大な効果を発揮したのだ。
岩本徹三や僚機の笠井智一などのベテランパイロットは、接敵に余裕さえあれば必ず命中させられるという、名人の域にまで達したという。
しかし敵味方は相対速度およそ1000キロ(秒速300メートル)ですれ違うために、滅多に命中するものでなく、お互いの速度が高ければ高いほど命中率は下がる。
三号爆弾を用いた攻撃は、誰もが成功する戦術ではなかったのであります。
<関連>
零式艦上戦闘機(76) 零戦を苦しめた空飛ぶ要塞B-17 2015-01-24
零式艦上戦闘機(89) 九七式艦上攻撃機 2015-04-25 につづく~
前の記事 零式艦上戦闘機(87) 零戦五二型 岩本徹三機 2015-04-11
<ほぼ一年前の記事>
零式艦上戦闘機(37) 山本長官機撃墜(2) 2014-04-19
<関連記事>
零式艦上戦闘機リンク集 2013-09-14
零式艦上戦闘機のお話や、「所沢航空公園」、「零戦来日」の記事はリンク集を見てね♪
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零式艦上戦闘機リンク集・・・・・・・・・・・・・熈代勝覧(きだいしょうらん)リンク集
【乃木希典大将】シリーズリンク集・・・・・・・JRで行く南紀・伊勢の旅2013リンク集
国立東京博物館リンク集 2013-11-01・・・・・京都どすえ~!リンク集
早春の箱根総集編 2014-06-25
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弾子は厚さ5ミリ、直径約20ミリ、長さ約30ミリ程度のスチールパイプ製で、爆発と同時に弾子は四方八方に飛び散る。
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首尾よく敵編隊上空で三号爆弾が爆発すると、144個の黄燐弾子が傘状に広がり、敵機に命中した黄燐弾子が、燃料タンクを発火させるというわけだ。
この三号爆弾の名手と言われたパイロットが、ラバウルで活躍していた岩本徹三だ。
まず三号爆弾は、投下から3秒後に爆発するようにセットし、零戦の両翼に吊るして出撃する。
高度5000メートルで進撃してきた敵編隊に、高度7000メートルで反航(敵機に向って飛ぶこと)もしくは後方から敵編隊を追い越して接敵。
敵編隊前方約3000メートル、高度差約1000メートルで、背面になって真っ逆さまに敵一番機に突っ込み、パイロット自身の間合いで三号爆弾を投下する。
敵編隊上空で爆発すると弾子がタコの足のように広がり、それを受けた敵機は爆風でバランスを崩すと立て直すことができず、木の葉のようにひらひらと墜落する機体あり、黄燐弾子が命中し燃料タンクが発火して墜落する機体ありと、もうパニックだ。
投弾後は、敵一番機の鼻先を急降下で突き抜け、爆風に巻き込まれないよう退避しなければならないため、パイロットは戦果を目視で確認することができない。
しかし、敵大型機の編隊の邀撃戦(迎撃)で使用するので、地上からの目撃者も多く地上員を興奮させた。
岩本徹三は、この戦法で一気に4機のB-24リベレーターを撃墜した。
B-24リベレーターはB-17に替わる4発の大型爆撃機だが、タイミングよく敵編隊上空で爆発すると、絶大な効果を発揮したのだ。
岩本徹三や僚機の笠井智一などのベテランパイロットは、接敵に余裕さえあれば必ず命中させられるという、名人の域にまで達したという。
しかし敵味方は相対速度およそ1000キロ(秒速300メートル)ですれ違うために、滅多に命中するものでなく、お互いの速度が高ければ高いほど命中率は下がる。
三号爆弾を用いた攻撃は、誰もが成功する戦術ではなかったのであります。
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