月乃和熊(ツキノワグマ)のささやき

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零式艦上戦闘機(108) 局地戦闘機 雷電

2016-07-04 05:00:00 | 航空機・船舶(軍艦・機)
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零式艦上戦闘機(108)局地戦闘機 雷電   

奇しくもアメリカのP-47 サンダーボルトと同じ名前を持つ。
陸上基地に配備して、敵の爆撃機から基地を防衛するために開発されたのが局地戦闘機 雷電だ。

昭和14年9月、海軍は三菱に十四試局地戦闘機の開発を単独指名した。
開発主務者は零戦の開発主務者、堀越二郎だ。

<雷電二一型スペック>
エンジン 火星二三型甲 空冷14気筒 1,800馬力
全福   10.8m
全長    9.695
全高    3.945m
自重    2,539kg
全備重量  3,507
最高速度 596.3km/h
最大航続力 2,519km(増槽あり)
武装   20mm機銃 × 4(1挺当たり190発)
生産数  621機

海軍初のインターセプタ―として、高速高高度で侵入する敵大型爆撃機を迎撃するために開発された。

敵機が接近すると、とにかく早く上昇して敵機よりも優位な高度を取って迎え撃つ。
そして、強力な20mm機銃弾を浴びせては離脱し、また敵爆撃機を追いかけながら上昇し、再び優位な位置から攻撃する。

航続力は短かいが上昇力が高く6,000mまで5分38秒と、零戦と比べると五二型が6,000mまで7分1秒かかるので、いかに優れているかがわかる。

当時、日本で一番の大馬力のエンジンを搭載しながらも、胴体を紡錘形にして空気抵抗を下げた。
防弾装備も操縦席前面には防弾ガラス、パイロットの背面には防弾板、主翼内には自動消火装置、防弾タンクも装備した。

海軍は零戦の後継機として期待を寄せていたが、開発は思うように進まなかった。

局地戦闘機として要求したはずなのに、海軍のテストパイロットからは、零戦並みの空戦能力を要求され混乱に拍車をかけた。

設計主務者の堀越二郎自身が、雷電が一番優れた飛行機と自負しながらも、非常に扱いにくい戦闘機とされてしまい、わずかな生産数にとどまってしまった。

戦後、フィリピンで鹵獲された雷電が、アメリカ軍による飛行テストの結果。
最高速度670km/h
上昇力 5分10秒/6000m
海軍の諸元を、はるかに超えたのでありました。

<関連>
零式艦上戦闘機(59)最強のレシプロ戦闘機 P-47 2014-9-20 

零式艦上戦闘機(109) 零戦二一型模型 2016.7.16 につづく~
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<関連記事>
零式艦上戦闘機リンク集 2013-09-14
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