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HSPとの出会い、とか。

2019-08-18 11:26:52 | 私と私の対談
私がHSPと出会ったきっかけ。
それはほんと偶然やった。

婚活(←たった一ヶ月)に疲れ果ててもう辞めて、休日に家でダラダラする慶びを噛み締めていたころ、ネットで、“カンの鋭い人”について話している場を発見。

「カンの鋭い人…?なんや怖い響きやなぁ、そんな人が職場におったらたまらんなぁ…」

ちょっと勉強のつもりで読み進めていたところ、

「………えっ?これってカン鋭いん??普通ちゃうん??え、私まさかそっち側の人…??」

もう、心ざわざわっすよ。

「職場でピリピリしている人がいると自分の仕事が手につかない、とか、これ万人共通のことじゃないん…!!?」

もう、衝撃っすよ。

そしてその中でちょいちょい出てきていた“HSP”という言葉。

「HSPの人とかカン鋭いよね〜」
「私HSPだから〜」

??となった私は、貼られていたリンクで勉強

「ハイリティ…?センシティブ…?パーソン…?」

(HSP(Highly Sensitive Person)とは、人一倍繊細で人の気持ちや光・音・香りなどの刺激に敏感な人たちを表す概念で、全人口の15~20%は生まれつきこの気質(≠病気)を持つといわれている、とのこと。)

よくわからないまま、またもそこに貼られていたリンクで自己診断。
「HSP診断テスト」
…もうね、診断テストしているときから衝撃で胸がドキドキと。。

な〜んとなく自分の性格、体質やと思っていたことが、この診断テストでは“HSP”という括りにまとめられている…!!

・威圧的な人がいると萎縮してしまう
・音楽や風景に感動しがち
・働いているところを見られていると緊張してミスが増える
・カフェインで体調をくずす
・人と会うとどっと疲れる
・鼻がいい
・すぐにびっくり仰天しがち
・ある事をしている時に別件で話しかけられるとイラッとする
・やることが沢山あるとまいってしまう
・ニュース、バラエティ番組がしんどい
・ルーティン大事。イレギュラーは避けたい。穏やかな生活最優先。
・気圧の変化で体調を崩す

↑これらの、どこが一体「ある気質で結びつけられることができる」と思う!?

どれもいたって小さな、個人的な体質、性格に関わることやと思っていて気に留めないものやと思う。(いやむしろ特に認識するほどでもなく、「これが私の普通」やと思っていた。)

案の定診断テストでは「あなたはHSPですよ〜」となり、

そこからいっぺんに興味が湧き、調べるようになったというわけです。

思えば昔、朝食の席で父親がめくる新聞のにおいが気持ち悪くてつらかったり、

合わなかった職場では
「だってみんなの色んな思惑、顔はこうやけどこう思ってるからああいう行動をするとか、誰と誰の会話がどういう風に食い違っているとか、どう思われたいからああいう声の出し方をするとか、そういうのが部屋の中に充満してて息苦しくってそれが嫌やねん!」
と言っていた。

「そうなのか…。そういう気質があるのか…。」

HSP存在を知って何より良かったことは、やっぱり

「何かと生きづらいと思えていたのは、自分がダメ人間のせいだからだと思っていたけれど、そうじゃなくて生まれつきの気質による部分が大きかったんだ」

ということに気がつけたこと。

どれだけ衝撃だったことか(何回言う)。


例えば、私はめいっぱい遊べない。

周りの人は、休日をめいっぱい使って遊んでる。
退社後に友達とご飯に行ったりしている。

そんなこと、私には心身共にしんどくて出来ない。
脳内→なんて体力のない人間なんだろう。仕事で全パワー使い切ってその後に予定を入れられないなんて、なんて周りと比べて劣っているんだろう。。。

遊ぶとしても、体を休める余白、一人でホッとする余白、家事をしてウィークデーに備える余白、これらの余白を確保してからでないと予定を入れられない。その余白が減ってくると、焦りと不安で楽しめない。
脳内→他の人はパワフルに遊んでいるのに、なんて私はビビりで体力なくて時間のやりくりが下手なヘタレなんだろう。。。

そんな感じで、
「他の人が楽しそうにやっていることが、私にはしんどくてできない」
ことが多く、それを目の当たりにする度に
「なんで私はこんなんなんだろう。情けない…。しくしく…。」
という風に落ち込んでいた。

びっくりすること、ショックを受けることも多くて、ニュースを見るのも辛い、勝ち負けがつくことを見るのも辛い、雨が降っても辛い、職場がいつもと違う状況だったら辛い、、、

でも周りの人も、ある程度はそうやと思っててん。

みんなこんな感じで日々つらいことがいっぱいあって、でもそれを乗り越えたり我慢したり折り合いをつけた上で、笑って仕事をしたり遊んだりしていると思っててん。

だからよく、大学〜卒業してすぐくらいは
「生きてるとしんどいことだらけやん!?みんな、どうやってこのしんどさを乗り越えてるん!?日々いっぱいあるしんどいこと、どうやって消化して生きていってるん!?涙」
と、仲良い友達には飲みの席で言ったりしてたもんだ。

みんながみんなこのしんどさを乗り越えて逞しく生きていると思っていたけど…、

どうやらそうとも言えないみたいだ。

と分かった時の衝撃よ(しつこく言う)。


HSPの人は5人に1人いる。
だから、しんどさを乗り越えて我慢して何とか社会でやっていっている人も、たくさんいる。
でも、私がしいんどいと思うことをしんどいと思わない人も、たくさんいる。

だから、“その人にとってしんどくない事”が出来ない私を、ヘタレと決めつけるのは違うようだ。

同じことでも私にとっては負担レベルが違うから、「しんどいっす!」と言ってもおかしくないんや。


その気づきは、私を、「私はダメ人間である!」の部屋から救い出したね…。

もっと早く知っていれば、もっと違う形の今があったと思う。
何かを強く感じた時に、「いや、でもこの人は私と同じように感じていないのかもしれない」と思えていたら、発言や行動も変わっていただろう。

でも、「今」知ったことには意味があると思う。

31年で散々サンプリングしてきたから、ものすご〜く身に沁みて実感できる。

これを知ったことによって、「私」という人間そのものは何にも変わらない。
「私」を構成する一つの要素としてHSP気質が備わっていた、というだけで、新たに私に何かをくっつけるわけじゃないし。

ただ、このHSP気質の持ち主の私が、「私はこういう気質をもっている」という自覚があるのとないのじゃ、身の振り方も変わってくる。

本やネットで調べたら、HSPの人が陥りがちなことやそれを回避したり活かしたりする方法がたくさん出てくる。

それを事前にインプットしておけば、今までだったら
「あかんー!しんどいー!私はダメ人間だ〜〜!」
となっていたことも、
「今日は低気圧だからこの反応が出るのは自然だね。耳栓をして対処すれば楽になるから大丈夫。」
と、客観視して冷静に対応できるようになる。

加えて、ありがたいのはこのネット社会。

HSPは5人に1人とはいえ、現実社会で関わる人には
「私繊細なんですよー!すぐへばったりしちゃうんですが、それはしょうがないんですよ〜〜!」
とは言えないもの。(言える世の中になったらいいね)

そんな「しんどいけど言えない」を抱えたHSPの人がネット上、SNS上ではたくさんいて、しんどい気持ちを共有できる。一人じゃないんだって思える。

「負けた方を見るのがつらくて高校野球を観られない」
と言えば、「わかる!」と言ってくれる人がいる。

しんどいことだけじゃなくて、
「空が綺麗」
「この一言が嬉しすぎた」
とか、そういう小さな(でも大きな)感動や喜びを、同じ温度で「ほんとだね!」と言ってくれる人がいる。

今まで、しんどい情報ばっかりキャッチしてしまうSNSは苦手やったけど、意志と目的を持って使えばこんなに心にいい影響があるんだなって、これはHSPのおかげで知ることができた。

HSPは、良い悪いとかいうものではない。

あくまで、自分という者を深く知るための参考文献の一つやと思う。


まだまだHSPについては初心者やけど、「私」とは生まれてからの長い付き合いやから、
「私ってこうだよな」と、「HSPとはこういうものらしい」という知識を融合して総動員して、最っ高の余生にしてやろうと思う。