たつのこ半畳記 350

坐禅会情報・四季折々の様子を伝えるときどき日記。
令和3年に開創360年を迎えている起雲山大龍寺のブログです。

★大龍寺こころの旅(石巻・北上) その3

2014年11月29日 | 震災ボランティア
◆平成26年10月23日(木)

こころの旅も3日目最終日となりました。
初日、2日目と天候に恵まれませんでしたが、
この日になってようやく良い天気となりました。

山間部の一軒宿、追分温泉。湯屋の煙が朝日を浴びています。
出発間際に集合写真。震災以来、何度もお世話になってきました。
この玄関前で、何枚の写真を撮ったかわかりません。







前晩に演奏をして下さった渋谷さん。
3日目のお昼までは時間が取れるということで、ご同行下さいした。
渋谷さんの自家用車を私が運転し、渋谷さんにはバスに同乗していただきました。

写真は、にっこりサンパーク。
宗派のお坊さんたちと一緒に炊き出しにお邪魔し、
そして渋谷さんとのご縁もいただきました。





白浜の西蔵寺さんにて、読経供養。
般若心経読誦の後に、渋谷修治さんによるアメージンググレイス。

西蔵寺さまはお仕事の都合でご一緒できませんでしたが、
前晩にお聞きしたお話しを思い出し、そして現場を目の当たりに。





南三陸を間近にすると、モアイ像がお迎えをしてくれます。





こちらは南三陸さんさん商店街のモアイ像。





南三陸防災庁舎は取り壊しという議論もあるようでしたが、
今のところそのまま残されています。

ただ、周囲のかさ上げ工事は着実に進められています。
防災庁舎の背景にはかさ上げによる造成地がうかがえます。





以前から交流のある和尚さんが取り組んでいる
被災地での子ども養育支援活動の現場を訪問しました。

今回、私たちの檀信徒からたくさんの絵本を提供していただき、
子供たちのために贈呈をさせていただきました。







現地で行われている活動、日々の暮らし向きについてお話を聴きました。







今回のこころの旅、最後の行程は「一の蔵酒造」の工場見学。
一の蔵の菱形は、「4つの人」が組み合わされているそう。
なんでも、4つの酒蔵が合併して現在の一の蔵酒造がスタートしたことにちなむのだと。

お酒造りの工程を一通りおさらいし、最後は利き酒タイム。





古川駅にて新幹線に乗車し、一路東京へと向かいました。









「被災地に行くなんて不謹慎ではないか」
「せっかくの旅行だから楽しいところに行きたい」などなど…

こころの旅の企画を進めるに際して、様々な意見をいただきました。



震災から3年半を経て、東京での便利な生活に慣れてしまうと、
被災地での出来事、そこに暮らす人たちの苦労が薄らいでしまうかもしれません。
誰もが、自分たちの生活、様々な悲喜交々に忙しく過ごしています。



1000年に一度の災害と言われ、そしてその時代に生きた私たちが、
現場そのものを見ていなければ、後世に語り伝えることは出来ません。

その一歩は、まずは現地を見ること。
そして現地に暮らす人々の心を知ること。



今回の旅に参加した方からは口を揃えて言っていたことは、

「テレビで見るのと実際に見るのは全然違う」
「現地に行って見て様子がわかって良かった」
「震災はまだ終わっていないんですね」

という率直な感想ばかり。
企画時にいただいた様々な意見の一部は、
見ていない人特有の思考なのかもしれません。
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