2016年4月14日、午後9時26分、熊本県を震源とするM6.4の巨大地震が発生しました。
その後、地震が連続しており、
今回被害に遭われた方々に謹んでお悔やみを申し上げます。
熊本の方々に比べれば、問題のない余震ですが、
福岡市東区の弊社事務所でも、余震があり、その中での仕事が続き、
夜中には、地震の揺れで目を覚まし、怖いものだと実感しています。
弊社は、木造住宅(注文住宅)の設計及び工事が多く、木造住宅の耐震化について書いてみます。
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【2000年・耐震基準(建築基準法)改正内容】
(1995年、阪神・淡路大震災発生により改正。)
①地耐力に応じた基礎構造が規定され、事実上、地盤調査が必要になる。
地耐力20kN未満・・・基礎杭
20~30kN・・・基礎杭またはベタ基礎
30kN以上・・・布基礎も可能
②筋かいに接する柱(耐力壁)には構造金物の取り付ける事。
③耐力壁の配置にバランス計算をおこなう事。
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【熊本地震】
熊本地震において、2000年の法改正後に新築された木造住宅については、土砂災害等が原因を除き、
自ら倒壊するような被害は、ほぼ無かったようです。
一般的な工務店で建築する木造住宅でも、建築基準法(2000年の法改正の基準)に従って建築すれば、
倒壊する可能性が極めて低く、耐震性に問題はないと思います。
特に、2000年の法改正で、地盤調査を行うことが必要になった点は大きいと思います。
地盤が弱い場合は、旧基準の建物に、多額の費用を投資して耐震改修しても、
改修する利点が少なく、地盤から補強するとなれば、
結果的には建て替えを行う方が良いという結論になる場合が多いと思います。
耐震性能を備えた工法は様々ありますが、それぞれ良い点、悪い点があります。
◆ 2000年の法改正基準に従えば、自ら倒壊するような被害は、ほぼ無いと考えて良いですが、
その基準を守る事は当然ですが、さらなる耐震性(卓上の理論での耐震性能)を求めると、
健康的な木造住宅を建築する事が困難になる場合もあります。
◆ 軽量鉄骨の住宅の場合は、構造計算により、耐震性が優れている事を実証されていますが、
一度、フレームが曲がってしまうと、改修が困難で、建て替えになるケースが多いそうです。
それに対し、比較的、一般的な木造住宅は、改修が容易だという利点があります。
様々な工法、仕上げ、材質において、それぞれ良い点、悪い点があります。
「総合的な観点」 と 「費用対効果」 で判断する必要があり、
様々な疑問について、お気軽にご来社、ご相談ください。
(株)清武建設/清武一級建築士事務所
福岡市東区箱崎7-2-14(設計事務所)
朝倉郡筑前町栗田957(木工所)
連絡先 0120-01-5040 (火・水 はお休みです。)