ハナと暮らして
男のひといき
16年前に妻を病気で亡くした。その翌年、寂しさから脱却するには犬を飼うのが一番だという友人の勧めで、生後2ヵ月の柴犬を譲ってもらった。その仔犬を日本人にふさわしいハナと名づけた。
現在、82歳の年金生活者の私、派遣社員の46歳の次男、ハナの「3人」で暮らしている。犬は「1匹」ではないかという人もいようが、我が家ではハナはぺット扱いではなく、家族として人間扱いなのだ。だから3人。
ハナはケージという居城をかまえた居間と、隣接する和室の私の部屋を自由に往来している。私はハナの姿を目の端におきながら、テレビで大相撲やプロ野球を観戦したり、小説を読んだりの日々だ。
息子は残業続きで帰宅が遅い。疲れているから機嫌が悪く、つまらぬことで口げんかになることもある。そうした場合の仲直りのきっかけは、いつもハナの存在なのだ。
息子の出勤時にハナは玄関で見送るし、帰りは玄関のドアの音で迎えに出る。そんなハナを見て、いつとはなしに「おかえり」などと言葉をかわしている。
そんな夜、ハナはさりげなく私の布団の横にいるのだ。
名古屋市 増田 勝 無職 82歳
ハナは今や15歳となる・・この記事からして。
この先もずっとずっと元気でいて欲しい・・
かわいいな~ やっぱり犬は。
何も言わないでも目を見れば嬉しいのか悲しいのかすぐわかる。
そんなだからなおさらに愛おしくなる。
我が家でもそうだった・・大声で喧嘩をしたら悲しそうにその場を離れるし、
喜んでいたら一緒に嬉しそうな顔をしていた。