⚫社会・政治(昨日)
昨日、新潟県の県知事選挙が行われました。
立候補者は2名。
無所属現職の知事A氏(63歳)
無所属新人B氏(72歳)
の一騎打ちでした。
この選挙は、最初から結果の予想が簡単でした。
現職知事は、特に問題のある方ではありません。
強いて言うなら...
将来的には原発の無い社会をと話していますが、3つの検証が出来たら、現在、新潟県にある柏崎・刈羽原発について、ゼロから話し合うという、不確定要素を匂わせた立場をずっととっていることと...
日本がコロナ禍に陥った後、最初の全国の知事会議を欠席した。
という2点くらいしか、疑問点のない方です。
前職の知事は、女性のスキャンダルで退陣しました。
前前職の知事は4選目出馬の1ヶ月前に、新聞社とトラブルがあり(と本人は述べている)、選挙の争点が本来の趣旨にならないという理由から出馬を取り止めたという経緯がありました。
その後、この方は国会議員となりましたが、県の自民党員の重鎮と裁判沙汰になる寸前まで揉めていました。
きっと、後者の問題の方が、県知事選挙不出馬に大きな影響を与えたと推測されます。
前前職の知事に関しては、無責任とは思いませんが、政治の世界の闇に抗えなかったことが残念です。
国会議員になって、その闇と闘った姿勢は評価に値すると思うのですが...
あの闘いを良く言う方と悪く言う方に分かれているので、次回の選挙はどうなることでしょう...
そして、今回の選挙のもう一人の立候補者B氏ですが、原発反対一点突破の女性でした。
東日本大震災後、原発の保安基準は高くなりましたが、柏崎・刈羽原発は、毎年いくつかの問題を起こし、その度に東京電力が謝罪をするという...
疑問しか浮かばない原発になっています。
しかし、原発のある柏崎・刈羽地域は、原発の停止のあおりを受けて、ものすごく衰退し続ける地域になっています。
原発は、地域に莫大なお金を落とします。
関連会社(雇用の創出)、原発特有の税金他...
リスクがある代わりに、膨大なお金が落ちるのです。
その原発にNoを突きつけたB氏ですが...
巷の声は、
歳をとりすぎていて、当選しても1期だから意味が無い。
という声がそこここから聞こえました。
新潟県の発電所ですが...
少し変わった発電所があります。
新潟県小千谷市にあるJRの発電所は...
発電した電力を県内で使うことなく、首都圏のJRで使われています。
そして、柏崎・刈羽原発も同じです。
運営しているのは東京電力ですが、新潟県は東北電力のエリアなのです。
地域にはお金を落としてくれますが...
地域には電気を落としてくれません。
だから、尚更、原発反対の声が上がるのです。
選挙の結果は、見るまでもなく現職知事の圧勝でした。
ただ、爺はどうしても引っかかっています。
原発が全く問題なく安全であるという検証が出来てから、ゼロから話し合う
という言葉と
「将来的に」原発は無くしていく
という言葉です。
これは、
将来、安全に対する検証が出来たら、原発再稼働も有り得る
という要素も含まれた言葉になっています。
そこで疑問なのですが...
使い終わった核燃料を何処に廃棄するのでしょう?
福島第一原発の廃炉作業の中で問題になっているデブリに関しては、
放射線が出ないように密封して、原発内に保管する。
その後の扱いについては、調査や研究開発等の成果をふまえつつ、処理に向けた検討結果を踏まえて決定していくものと考えており、国と連携して進めていくこととしています。
というように東京電力は発表していて、何も決まっていないのが現状です。
ということは、柏崎・刈羽原発で使われた後の核燃料も同様に柏崎・刈羽原発で保管される可能性が高い状況です。
もし...
戦争が起きたら...
もし...
大震災が起きて、原発に何かが起こったら...
怖い話です。
現在、東京電力は、柏崎・刈羽原発のある地域で避難計画を立てたり、ヨウ素を各家庭に配布したりと、何かあった時の保証についても対応しています。
しかし、東日本大震災を見ると、原発に何かが起こったら、半径30km圏内という、とても広範囲に影響が起きたという前例があります。
この距離は、現在の原発のお膝元から遥かにはみ出した地域です。
はみ出した地域には、現時点では何の保証もありません。
新潟県にありながら、新潟県に電力を落とさない原発...
有事の際の保証体制が完全ではない原発...
霞ヶ関に原発を作れなんて言うナンセンスなことは言いませんが...
改めて原発について考えさせられる選挙でした。
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