ゆらぎつつゆく

添島揺之歌集。ツイッター感覚で毎日つぶやきます。色調主義とコラボ。

恋ひ恋ひて

2018-05-15 03:38:12 | 資料

恋ひ恋ひて逢へる時だに愛しき言尽くしてよ長くと思はば    大伴坂上郎女


万葉集からとったので、資料に入れた。

万葉人は恋に率直だ。技巧に凝るということをあまりしない。

それもよいことだが、現代人にはこのような恋はもうちょっと無理だろう。いろいろなことがわかりすぎている。

恋をして、会えるときくらい、やさしいことばをかけてください、これからも長く続けていきたいと思うならば。

せっかく恋しい男に会えたのに、思うようにいいことを言ってもらえなかったのだろう。これを詠まれた男がどんな顔をしたか、想像してみた。


わがいもの袖にこもりし菊の香にゑひてつかのま言を忘れぬ    揺之




コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする