ビューティフルマインド・・ジョン・ナッシュ！

元旦に親子三人で映画を見た。それはアカデミー賞を取った「a beautiful mind・・ビューティフルマインド」ノーベル賞を受賞したジョン・ナッシュの人生を綴った物語。
当時見た映画の字幕スーパーとは違って、彼の病気を「統合失調症」と翻訳してあった。
べてるの家で日本では有効性と脚光を浴びた当事者研究・・・もう40年前にジョン・ナッシュが実行していた。これは時代を超え、そして国境を越え、当事者研究が人類共通の有効な自己実現の方法であることを証している。病気が治るというのではなく、障害を抱えながらも、その人としての人生を生きることの苦労を取り返すことのできる道だ。
幻聴幻覚と現実の違いを認識できることで障害はただの苦痛から生きにくさとなり、そしてそれから圧迫され支配される人生から、それと対等<に生きる人生へと変わる。
べてるで90年代に研究され実践されたものが60年代に実践していた人がいた。
彼は地域に支えられ地域で暮らした。病院の中や保護室ではなく。
彼の友人に理解者を得、そしてかけがえのない最大の理解者、そして苦労をともに負ってくれた妻がいた。恵み多き人生を彼は歩んだ。まさに彼がそこにいたのは彼の妻の愛だった。
この映画を見ると統合失調症に苦しむ人々の暮らしにくさ、そしてありのままの人生が見える。
そこに恐れや怖さは消え、当事者が一番の苦労をしていることがわかる。
そしてそれを理解することも体験することも出来ないが、そばで支え、マラソンの伴走者のように指を結び合い、並んで走ることができる。前でも後ろでもなく、並んで。