見果てぬ夢

様々な土地をゆっくりと歩き、そこに暮らす人たちに出会い、風景の中に立てば、何か見えてくるものがあるかもしれない。

海の色

2009-01-08 17:47:34 | 離島の風景
ゆったりした路線バスに乗って島内を回っている。
一ヶ所で下車すると、次のバスがやってくるのは1~3時間後。

海辺をゆっくり歩き、潮の音を聞きながらぼんやりして、持ってきたおにぎりをかじって、再び舗装道路に出た頃、次のバスがやってくる。
よく見ると、さっきと同じ運転手さんだ。
一回りしてきた。ローテーションで毎日担当する地区が変わるのだという。

「お茶を飲み終わって歩き出した頃に、路上で拾うから、通りかかったら手をあげてくれればいい」と運転手さん。
バス停に限らず、通りがかったバスに手を上げれば止まり、自由な場所で降ろしてもらえる「フリー乗降バス」だった。




混雑する石垣市街地を除き、乗降自由のルールでバスは動く。
遠くから走ってくる人を見止めると、ちゃんと待っていてくれる。
乗り降りは、運転席の前から。乗車切符はない。
乗車時に、下車場所を自己申告して料金を前払いするので、乗降に時間がかかるが、乗車人数が限られるので気にならない。

川平湾

白化サンゴが砕けた砂の色は白い

市街地からバスで30分の場所に日本百景に選定された「川平湾」がある。
「かびら・わん」という名前が魅力的に響く。
透き通った海水。
サンゴ礁、白砂底、深さによって海のエメラルドグリーンが微妙に変わる絶景地だった。

対して、青サンゴで有名な白保地区の海岸は、打ち上げられたアオサと砕けたサンゴの大きなかけらで一杯だった。

白保地区の海岸

浜で集めたサンゴと貝がら

上がったアオサを集める親子

「ここが美しいのは、ボクたちが毎日掃除しているからだよ」と川平湾でグラスボートを運営している青年が言った。
「ここだって、放っておけば、白保と同じようになる。海からはいろんなものが流れてくるからね。海草だけじゃない。ペットボトルも大きなゴミも。離島や台湾からもね」

自然のままだけでは、美しい景観を保つことのできない場所がたくさんあるということなのだろう。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 美味しい料理の幸せ | トップ | 島の居酒屋メニュー »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

離島の風景」カテゴリの最新記事