ごきげん練習帳 〜自分トリセツの作り方〜

自分と人生を楽しむための”セルフ・コーチング”ノート

失敗をさせよう (2)

2014年10月04日 | ●子育て・家族

 

 

学校にド紫色のパジャマを着ていった息子の話の続きです。

 

 

その日、帰宅した息子に聴くと、

みんなからは、やはり

「これ、パジャマだよね~」

といった言葉をたくさんもらったようで、

注目はされたようですが、

どうも思っていたような結果とはいかなかったようで、

「もう、着ていかない」

という感想と相成りました。

 

 

その末息子があれから10年ほど経った今、

「いろいろと体についているのが好きじゃない」

「制服もうっとうしい。パジャマで行きたい」

というのを聞いて、

当時の奇行(?)を、今さらながら納得したわけですが、

当の本人に、あらためてその一件について聞いてみました。

 

すると、

「いや~、なんであんなことしたかわかんない。

 あの日は、チョー恥ずかしかったよ。

 脱ぎたくても、下は確か裸で、脱ぐわけにもいかなくて、

 早く帰りたかった」

と言っていました。

 

 

そういえば、以来、似たような事件は発生していません。

 

 

 

10年経った今、息子の気持ちを改めて聞いて

思ったことがあります。

それは、

子どもに失敗を経験させるのって大事

ということ。

 

親は、子どもより長く生きていますから、

当然のことながら、子どもより、経験も豊富です。

それをすると次ぎにどうなるか、ということを

シュミレーションすることも容易いものです。

自分がしてきた失敗を子どももしそうだと思えば、

ついつい、ストップをかけたくなるものです。

 

もちろん、それが、命に関わるようなことだったり、

そこまででなくても、たとえばビジネスで破産する、

というような

ひどい痛手になりそうなことだったりしたならば、

それは親として、全力で阻止するのはありだと思います。

 

が、ちょっと恥をかくとか、

ちょっと痛い思いをする、

というくらいのことであれば、

そしてそれを子どもがしたいというのであれば

経験させる、ということも大事だと思うのです。

 

誰にも「失敗する権利」だって、あるのですよね。

 

人は、頭だけでは「腑に落ちる」ということにはなりません。

「腑に落ちる」「肚落ちする」ということは、

頭だけではできないことです。

体も必要。

 

そのためには、実際に体験することが必要なのです。

 

頭だけでなく、全身全霊で、

「まずい」「やばい」

あるいは

「うれしい」「これでいいんだ」

ということを体験することで、

次から、自ら決断することがよりやりやすくなるでしょう。

 

 

学校にド紫色のパジャマを着ていった息子は、

着ていきたい、という欲求も満足させた上で、

それを「失敗」だったと思い、

もうこれからは着ていかない、という判断を自らくだし、

以来、その言葉どおりの行動をしています。

 

もし、あのとき、親や家族が

彼の気持ちをむりやり押しとどめていたら、

彼のその気持ちはくすぶり続け、

別の機会に、別の形で、噴出していたかもしれません。

 

 

また、もしパジャマで学校に行ったとき、

ヒーローになったり、

とても楽しいことが起きたとしたら、

その経験は、「成功」として、

彼の記憶の引き出しにしまわれることになったでしょう。

それはそれで、また、成功の種が増えて

素敵なことだと思います。

 

 

そう思うと、「成功」も「失敗」も

行動からしか生まれません。

「PKをはずすことができるのは、PKを蹴ることができた者だけ」

という言葉がありますが、

まさにその通り。

 

 

子どもに「成功体験」を積んでほしいと思うならば、

「失敗体験」をさせることをもOKする、

ということなのだと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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