前回、「仕組み化」ということを書きましたが・・・(こちら)
仕組み化するにしても、
根本のところで、
「なぜ、それをやりたいのか?」
という気持ちって重要です。
それが強ければ、行動が持続します。
その気持ちのことについて、ちょっと書いてみます。
人の行動は、つまるところ「快/不快」で決まると言われます。
そして、その強さは、
「快」をもとめるより「不快」を避ける気持ちの方が強い、
と言われます。
「こうなりたい」という気持ちより、
「こうなるのはいやだ」という気持ちの方が 、
動機としては強いということのようです。
たとえば、
「〜のように速く走りたい」といった気持ちより、
「ライオンに食べられないように、速く逃げたい!」
という気持ちで走る方が、速く走れる、ということです。
思えば、私自身、
かつてトライアスロンのリレーに出ることになり、
沼で1.5キロを泳ぐことになった時も、
練習したのは、1番を取りたいとか、そんな気持ちではなく、
かなり本気で、「溺れて死にたくない!」と思ったからです。苦笑
あまりにも、できないことだったんですね。
どうしたらいいか、見当もつかない感じで。
こんな感じ、という体感覚が皆無なわけです。
だから、恐怖がありました。
そこから逃れるために、練習した、というわけです。
自分を変えたい、自己変革したい、
といった気持ちを持っている場合も、
「こうなりたい」という気持ちより、
「こうなりたくない!」という気持ちからの方が、
実際の行動に結びつく確率は高いのかも、
なんて、思います。
トイレに行きたい! と思うときは
トイレが好きだからじゃなく、
トイレじゃない場所でお漏らししてしまうのはありえない!
と思うからですよね
そういう意味では、
ああ、もうダメだ! ここにいるのはいやだ!
このままでは自分がダメになる!
といった思いを持つこと、
ある意味、追い詰められることは、
バネをぐんと縮めているようなもので、
次のステージへの脱皮のエネルギーを
貯めているのに等しいのかもしれません。
「〜したくない」というネガティブ系の思いは、
持ってはいけないように誤解されることもありますが、
それも人間にとっては、当たり前の一つの大切な気持ちです。
それをなかったかのようにしようとすることこそ、
してはいけないことかもしれません。
それと正面から向き合うこと、受け止めることこそ必要です。
ただ、何かを避けるエネルギーは、
どこかから抜け出すには有用ですが、
いつまでもそれをエネルギー源として動くのは大変かもしれません。
ライオンには食べられたくない!
なのにこのまま北に行くとライオンに出会っちゃう・・・
と気づいて、南に走る。
ふ〜、助かった、と思ってとぼとぼ歩いて行くと
今度はそのまま行くと、トラに出会うことになる。
それで、またそこから逃げる・・・
そうした状況では、逃げ足は速いかもしれませんが、
いつまでも休まらないですよね。
そんなことを繰り返していないで、もっと別の
安全でのびのび暮らせる場所に行ったほうがいいですよね。
そうなると、どこなら安全でのびのびできるか、
考える必要が出てきます。
そして、そうしたどこかを目的地に設定して、
そこに向かって出発する、ということになるかと思います。
これって、
人生での様々な選択を、他人任せにせず、
自分自身で選んで決める、
自分軸を持つ、ということにもつながります。
向かおうとする場所が魅力的であればあるほど、
そこに行きたい気持ちは強まります。
そのとき、その場所が一度行ったことがあったり、
行ったことがある場所からの連想が働く、
体感覚として感じられる場所だと、
さらにモチベーションは強まるのではないかと思います。
「〜したい」気持ち
「〜したくない」気持ち
どちらも大きなモチベーションになります。
効果的に使っていきたいですね。