私は何も心配していなかったIちゃんですが、
彼女は彼女なりに、ギリギリで頑張ってくれていたのです。
彼女が漕ぎきって、トランジションに入ってきたとき、
泣き出した彼女の顔を見て、それがよくわかりました。
私なんかより、よっぽど余裕でトライしていると思っていたのに。
私みたいにごちゃごちゃ言わず、
常に一つ高い目標に向かっていくIちゃん、
さすがだな、と思いました。
そして、何があっても動じないお母さんのようなN姐さん。
35度近くの気温の中、溶けて消えることもなく、
最後まで淡々と走り続けてくれました。
3周する周回コースのため、
1周毎に輪ゴムをもらって手にかけるのですが、
「2つ目の輪ゴムをもらうとき、まとめて2個ちょーだいって言いそうになった」
と言っていました。
その言葉に、この日の過酷さと、どんな時もユーモアを忘れない
N姐さんがよく現れていると思いました。
こんな得難い仲間と、念願の笑顔のゴールを果たすことができ、
本当に幸せでした。
さて、この日までは自分が泳ぎきれるのか、
それだけでもう頭が割れそうにぐわんぐわんしていました。
不安とプレッシャーとで、
「キャーッ」って叫びたくなったり、
逃げ出したくなったりする衝動と闘っていました。
自分のことしか見えていませんでした。
それが、この日を迎え、レースが始まってみると、
なんと沢山のボランティアスタッフ、地域の人たち、
そして仲間や家族に支えられて自分が出させてもらっているのか、
ということが身にしみてわかりました。
マラソンもそうですが、
私がなんとかレースを乗り切れるのは、
沢山の大切な人たちの、そしてその場の皆さんの
応援のエネルギーをいただけるからだと、
今回も確信しました。
泳げることに、漕げることに、走れることに、
ほんとにほんとに、ありがとう
Iちゃん撮影