最近、撮る被写体は植物が多く、マクロレンズをよく使う。
ニコンは「マイクロ」レンズと呼んでいる。マニュアルのAiレンズで105mmF2.8と55mmF2.8を所有している。
使用頻度は圧倒的に105mmが多い。最近のAFレンズは等倍まで撮影可能だが、このレンズはアダプターを付けなければ等倍撮影ができない。なしだと1/2までだ。それでもこのレンズを購入したのは、外観が気に入ったからである。銅鏡は金属製で目盛りは微細に刻印してあり、光学機器というニュアンスが強く、手にするとずしりと重い。写りは非常にシャープである。このシャープさは良くも悪くも背景に特徴がある。余談だが撮影時に等倍まで使うことはなくアダプターも使ったことがない。
55mmF2.8の方は、手持撮影が可能なマイクロレンズだ。しかし接写するときは基本的には三脚を使うので、三脚の足がじゃまになってかえって被写体に近寄れないことがある。三脚無しの場面では狭いところでも使えて重宝する。普段の標準レンズとして常時、装着しても良いと思うが傷つくのが怖くて大切に保管してある。
Nikkor105mm(左画像)
他にミノルタのマクロ100mmF2.8も所有している。こちらはAFで等倍まで撮影可能である。画像はシャープでバックのぼけもすばらしく、背景の画像の輪郭がきれいににじんで主要被写体のバックを作ってくれる。ポートレートでも重宝する。外観もAFらしくて好きなレンズだ。 (下画像)
それぞれのレンズには特徴があり、どれを選択するかに正解はない。そのときの気分で撮影を楽しめば良いと思う。
花と山・撮影ワンポイント―四季折々を彩る「花と山」をセルフ・フォトで楽しむ 著者:坂井 道子,渋谷 健 |