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鹿島区の衰退 どうして防ぐか

 消費税増税の目前に、大正時代から百年も続いてきた老舗が又一つ鹿島の商店街から消えました。時代の流れとは云え、残念な想いはあまりあるものと思われます。
 ふところ具合が逼迫し、安いものに走ってしまいがちな消費行動にも自責の念がありますが、鹿島区の中心市街地が寂れることを少しでも防ぐ手立てはないものか、考える必要があると思います。

もしも「ビジョン」どおりに
 もしもという話になりますが、震災後、区民の皆さんの声を集約して作成された「鹿島区ビジョン」に基づいて、合併の約束どおりに鹿島区の「自治区枠」によるまちづくりが進んでいたらと思わされます。
 前の「鹿島区ビジョン」には、街中にタラソに代わる温浴施設が入る「世代間の交流施設」や、安くて便利な「いいまちタクシー」が入っていました。
 これらが実現し、賑わいを作る対策なども考え、仮設住宅の人たちも来やすい場所を提供出来ていたら、街中の賑わいは違っていたと思います。
 自治区枠が提示されず、鹿島区が住民参加で作成した「鹿島区ビジョン」が棚上げされていた鹿島区の損失は大きいと思います。

 気軽にお茶を飲める場を
 市は、今年から敬老会を各区毎に開催しましたが、お年寄りの介護予防のためにも、年間を通して街中にささやかでも賑わいを作り、大人も子供もお茶を飲んで帰れるような、居場所を考えてはどうでしょうか。

 「鹿島区枠」をどうするか
 市長は、鹿島区の不利な現状を回復すると云っています。
 お金があるのか心配もありますが、いずれ、未使用分の「鹿島区枠」は示されるはずです。
 しかし合併特例債を使える「新市建設計画」の期間は残り少なくなっています。
 鹿島区として速やかな検討が必要ですが、鹿島区には、区民参加で作り上げた「鹿島区ビジョン」があります。
 昨年度改定された「ビジョン」の前提条件は、「鹿島区には新規事業のお金はない」と云うことでした。特例債枠もゼロでした。
 今度は、「自治区枠」を示された中で、どういう事業にどう振り分けて使うかという事になります。

区民の声を聞いて将来設計を
 全区民のアンケートを、お金が示された段階、計画がいくつかまとまった段階、少なくも2回ぐらい取るなど、住民の声を聞いて参考にして進めることで、将来に向けムダが防げると思います。
 地域協議会がの皆さんの役割として、仕事が増えますが、自分たちの地域の将来を決める役割ですので頑張ってほしいと思います。
 自治法では、市に、自治区が役割を果たせるような区役所の機能の維持を求めています。
 市は住民の声を生かした鹿島区のまちづくり計画の再構築に向け、臨時的な職員の配置も含めた対応を検討すべきと思います。

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鹿島区元議員の陳情書を不採択

「ムダ遣いを止めて」の願意は理解しながら
            事実経過や 法の目的についての検証はなし

 南相馬市議会は、鹿島区元議員らの陳情書は「不採択」との総務委員会報告を9月議会冒頭で全員一致で承認しました。
 「不採択」とした総務常任委員会では、全員が意思表示の発言をしましたが、「トレセンは無駄遣いになる。自治区枠を速やかに示し、再検討を」との願意は全員妥当としながら、「自治法違反には当たらない」のでということでした。

広まりつつある「トレセンムダでは」の声
 震災前まで多くの人に愛用されてきた照明付きのグラウンド、グラウンドは広さが命なので狭くすることを良しとする人は見当たりません。
 まもなく示される「鹿島区枠」、その全体計画と関連付けて配置を考えるべきことにも反対意見は見当たりません。

 議長に非公式要望
 こんな状況を踏まえて、8月末に議長に30分時間をとって頂いて面会して懇談し、トレセンのムダを避けるあり方について、議会と市長と知恵を出し合って落としどころを見つけてほしいと要望しました。
 議長からの返事は求めませんでしたが、市長も議長も「あれは失敗だった」となることは避けたいと思っているはずなので、期待は残っていると思います。
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 議会は何のためにあるのだろうか
 ムダ遣いになることを理解しながら、ムダ遣いをなくすための議会の役割については、誰も触れず、「住民監査の方がいいのではないか」が議員の皆さんの見解のようでした。
 委員会を傍聴した後で、小林吉久さんが思わず漏らした「議会は何のためにあるのだろうか」が改めて問われることになります。
 少々きついかと思われますが、以下指摘させて頂きながら今後に期待したいと思います。

 法・条例違反の検証なし
 自治法と市条例違反については、「執行部の見解が自治法違反でないとしている」「「新市建設計画」変更について、地域協議会に諮られている」からという理由でした。
 自治法の規定の目的は何か、法と条例で定める地域協議会のあるべき役割は何かについて、議会としての検証の経過が見当たりません。
 事実の経過についても検証なし
 私が情報公開で得た資料を見るまで、「建設計画」が変更され、鹿島区のタラソテラピー事業が棚上げ(事実上廃止)となっていたことなどを、鹿島区民も区役所内でも知られていませんでした。
 市庁舎建設という借金を含む大きな予算を伴う事業について、市の説明は一貫して「必要最小限の文言の修正」で押し通したが、財政計画はどんな経過で検討されたのか、市の財政は大丈夫なのか、今に至るも議会としての検証の意図すら見えない「不採択」です。

庁舎建設事業立ち上げのまか不思議
 合併後に耐震改修を行ったはずの庁舎を壊して新築する話は、どこでいつから始まったのか、どんな検討があったのか、不明です。 あまりにひどい実態なので、書くことを遠慮してきましたが、「議会もだまされていた」と思います。
 議会は、平成28年の3月議会で但野議員の「これでいいのか」という質問があったにもかかわらず、「必要最小限の文言の修正」という内容を吟味しないでそのまま、庁舎建設を事実上承認したのです。
 市はこのときの議会議決で「新市建設計画・平成28年3月改定」に記載されたことを根拠として、直後の平成28年度に「庁内新庁舎課題検討委員会」を設置したと公表していますが、27年12月に「新市建設計画変更」のパブリックコメントを募集したときには建設方針が固まっていたことになります。建設のための基金を予算に計上していました。
 この実態があったにも関わらず「必要最小限の文言の修正」との答弁を鵜呑みにし、庁舎建設計画のパブリックコメントをやらなかった理由、経過や財政問題を検証しようとしていません。「臭いものに蓋」です。
 これからでも遅くない
 これまでに市民から指摘されている疑問、経過、内容について、調査確認の上、「議会だより」などで全市民に報告して頂けることを期待したいと思います。
 特に、合併後の格差解消のためとされる合併特例債のあるべき役割と、市内各区の格差・現状についてチェックが必要です。

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