様々思うことを発信したい
人間らしく生きられる社会を
風評被害なくすためにも、原発ゼロを
郡俊彦のブログ
絵に描いたモチ 合併の約束も 財政計画も 市長からの「回答」で解ったこと
「わだい」661号の記事より
終わりにしたい数字あわせ
ネギ作業に追われている内に連休が入り、発行が前回から1ヶ月になってしまいました。
小林代表に送られてきた市長からの「回答」には「引き続き合併の理念に基づいて取り組んでまいります」と書かれています。
一緒に入ってきたのは「合併後の普通建設事業の状況」という説明付き表が1枚だけ。
「「建設計画」550億円の約9割実施している」「概ね地域別割合(6:2:2)どおりの状況になっている」と説明がついています。
これで「合併の約束は守られています」として、わずか1枚の表を示して基となる数字を見せずに終わりにしたいようです。
この表は市長の気持ちを忖度したのでしょうか。間違いあり、都合の良い数字を出したり、必要と思える欄は空欄になっているなど意図的な表です。(裏面に表があります。)
この表を通して見えてきたものもあります。
合併約束の達成率は約63%
① まず計画の達成率です。9割達成としていますが、「建設計画」550億円には、入っていないh17年分実績を水増しし加えて計算しています。
この水増し分の2005(h17)年分は財政計画で39億円となっており、これを入れて計算すると83.8%となります。
都合の良い数字だけ出して都合の悪い数字は同じ表なのに出さない、こんなあり方を普通はしません。
② 市長回答の9割達成したとする表のもう一つの問題は、根拠とする数字の扱いです。
市の財政計画では、普通建設事業の数字があり、これには、「新市建設計画」分とそれ以外の事業が入っています。
市長が根拠としている数字は、550億円という数字に対し、それ以外の事業実績の分まで入れて計算しています。
正しくは、以外の事業分まで含んだ「財政計画」の数字に対し計算すべきものです。
財政計画の同期間内の震災影響を除いた額は733億円と推計され、執行率は67.4%となります。
③ 肝心の当初の合併の約束である新市建設計画事業550億円に対しての執行率の欄はなぜか空白になっています。計算してみると執行率は62.9%、自治区別には小高50%鹿島55%、原町70%となり、原町が突出しています。
10年計画だった合併の約束は、13年経過して62.9%、全体として約3分の1が未執行です。他の事業に振り替わった事業も当然あるはずで、事業毎に明示すべきです。
全市民的なこれからの問題
これらの実態、中味を明らかにすることは、鹿島区問題にとどまらず、南相馬全市民に関わる問題ではないでしょうか。
合併の約束も財政計画も絵に描いたモチとなっています。「自治区枠」の実態も不明のままです。
市長は「100年のまちづくり」を掲げていますが、当面の5年10年後をどうするか、現状を洗い出して、2040年には老年人口が45.1%になる予測の中で、優先すべき課題は何か、医療・福祉など、市民の暮らしの質を維持しながら、介護等の費用抑制につなげる戦略的目標を明確にしたまちづくりを、市民参加で考える裏付けとなる財政状況を示す必要があります。 (以上、震災関連事業を除いて検討しています。)
ネギ作業に追われている内に連休が入り、発行が前回から1ヶ月になってしまいました。
小林代表に送られてきた市長からの「回答」には「引き続き合併の理念に基づいて取り組んでまいります」と書かれています。
一緒に入ってきたのは「合併後の普通建設事業の状況」という説明付き表が1枚だけ。
「「建設計画」550億円の約9割実施している」「概ね地域別割合(6:2:2)どおりの状況になっている」と説明がついています。
これで「合併の約束は守られています」として、わずか1枚の表を示して基となる数字を見せずに終わりにしたいようです。
この表は市長の気持ちを忖度したのでしょうか。間違いあり、都合の良い数字を出したり、必要と思える欄は空欄になっているなど意図的な表です。(裏面に表があります。)
この表を通して見えてきたものもあります。
合併約束の達成率は約63%
① まず計画の達成率です。9割達成としていますが、「建設計画」550億円には、入っていないh17年分実績を水増しし加えて計算しています。
この水増し分の2005(h17)年分は財政計画で39億円となっており、これを入れて計算すると83.8%となります。
都合の良い数字だけ出して都合の悪い数字は同じ表なのに出さない、こんなあり方を普通はしません。
② 市長回答の9割達成したとする表のもう一つの問題は、根拠とする数字の扱いです。
市の財政計画では、普通建設事業の数字があり、これには、「新市建設計画」分とそれ以外の事業が入っています。
市長が根拠としている数字は、550億円という数字に対し、それ以外の事業実績の分まで入れて計算しています。
正しくは、以外の事業分まで含んだ「財政計画」の数字に対し計算すべきものです。
財政計画の同期間内の震災影響を除いた額は733億円と推計され、執行率は67.4%となります。
③ 肝心の当初の合併の約束である新市建設計画事業550億円に対しての執行率の欄はなぜか空白になっています。計算してみると執行率は62.9%、自治区別には小高50%鹿島55%、原町70%となり、原町が突出しています。
10年計画だった合併の約束は、13年経過して62.9%、全体として約3分の1が未執行です。他の事業に振り替わった事業も当然あるはずで、事業毎に明示すべきです。
全市民的なこれからの問題
これらの実態、中味を明らかにすることは、鹿島区問題にとどまらず、南相馬全市民に関わる問題ではないでしょうか。
合併の約束も財政計画も絵に描いたモチとなっています。「自治区枠」の実態も不明のままです。
市長は「100年のまちづくり」を掲げていますが、当面の5年10年後をどうするか、現状を洗い出して、2040年には老年人口が45.1%になる予測の中で、優先すべき課題は何か、医療・福祉など、市民の暮らしの質を維持しながら、介護等の費用抑制につなげる戦略的目標を明確にしたまちづくりを、市民参加で考える裏付けとなる財政状況を示す必要があります。 (以上、震災関連事業を除いて検討しています。)
南相馬市長「回答」の表 次回に掲載
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )