貧困問題: 独身女性の貧困化

正月休みに書いた派遣村についての１月３日の記事で若い女性の貧困化について触れたが、それを示しているようなニュース記事が目にとまった。時間単価では高収入なはずの風俗嬢さえも稼げない国になりつつある現状がよくわかる。その挙句はやはり犯罪者になるかホームレスになるか、それとも自らの命を絶つかの３つしかない。

犯罪行為についてはもちろん罪をつぐなうべきだが、かなり追い詰められていたのだろう。哀れとしか言いようがない。せめてもの救いはこの女性に子供がいなかったことくらいか。

出会い系サイトへの本格的な規制強化をするのは大いに結構だ。しかし、それと同時に若い女性に対する就労支援対策も進めないと、女性の貧困化はますます進行し今回と同様の犯罪やホームレス化、自殺が増えてしまうのは明らかだ。出会い系や風俗産業に関与する女性の総数は誰も数えたことがないから、女性の貧困化は男性の場合にくらべて実態がほとんど把握されないまま進行していく。

政党や企業を問わず、何とかしてほしいものである。

ただ携帯電話を１回フル充電するのにかかる電気代は２５円程度にすぎない。この女性を含め同じようなことを考えている人には、このことをちゃんと知っていてほしい。ちなみに水道料金だと２５円＝８０リットル＝洗濯１回分と覚えておくとよい。節約して月額５００円以上の倹約効果があるのはエアコン、床暖房、温熱ヒーター、電気こたつ、調理器具、テレビ、パソコンなど消費電力が大きいか長時間つけっぱなしで使うものくらいに限られる。（携帯電話の電気代は毎日フル充電するのなら７５０円/月だが、そんなに使う人はまずいないだろう。）

TEPCO：電気料金シミュレーション
https://hikaku.selectra.jp/


今後「時事」のカテゴリーには国内の貧困問題を背景とするニュースを集めることにした。


アパート隣室で携帯充電、ばれて刃物持ち出す　３０代女

2009年1月24日13時26分（朝日新聞）

２４日午前３時５分ごろ、東京都世田谷区太子堂３丁目のアパートで、住人の２０代の女性から「隣の住人が勝手に部屋に入った」と１１０番通報があった。世田谷署員が駆けつけたところ、女性の隣室の３０代の女がアパート前の路上におり、通報した女性は指に切り傷があった。女が、女性の部屋で携帯電話を充電していたといい、同署は女を傷害容疑で逮捕する方針。

同署によると、女は同日午前２時ごろ、合鍵を使って侵入したという。同３時ごろに帰宅した女性に謝罪したが、「警察に通報する」と言われ、自室から持ち出した包丁を突きつけた。もみ合いになり、女性は両手の親指などを切る軽傷を負ったという。

合鍵は、女性の部屋が空き室だったときに玄関のメーターボックスに入れられていたものを複製し、持っていたという。女は「経済的に厳しく、電気代を節約するためにやった」などと話しているという。