とね日記

理数系ネタ、パソコン、フランス語の話が中心。
量子テレポーテーションや超弦理論の理解を目指して勉強を続けています!

新型プリウスのリコールで思ったこと

2010年02月10日 07時55分48秒 | 時事
昨日の新型プリウスのリコールについての記者会見を見て、素人ながら僕は2つの点を疑問に思った。

凍結した路面で低速走行時にブレーキを踏むと、ABSによる制動から通常の油圧ブレーキによる制動への移行に0.06秒のタイムラグがおきるというのが今回の問題。時速20キロ走行だと制動距離は70cm伸びてしまうそうだ。

1つ目は試験段階でのテスト項目の設定に甘さがあったのではないかという点。豊田章男社長が記者会見でご自身も実際に運転して問題を確認したと言っていたことからわかるように、この問題は比較的再現しやすい条件でおきる現象であるわけだ。

路面凍結時+低速走行時にブレーキを踏むという雪国では当たり前の走行条件が、車のテスト項目に含まれていなかったはずがないと僕は思うのだ。先週は東京でも雪が降った。もし赤信号で停止できず、70cmも停止線を越えてしまったとしたら。。。

そして2つ目は、今回のリコールが他の3車種にまで及んでいることだ。僕はむしろこちらのほうが重大だと思う。新型プリウスで合格判定されたブレーキ・システムが何のテストもされずに他の車種に搭載されてしまったのではないかとさえ思えてしまう。追加の3車種のテストでも路面凍結条件での制動テストは行われなかったということなのだろうか? 

車種が違えば走行や制動状況にも違いがでてくるはずだ。ブレーキのチューニングは車種ごとに違うはずだからあらゆる条件でテストをしなおす必要があると思う。テストの機会が3車種ぶんもあったのにこの問題が見落とされてしまったのはどういうわけなのだろうか?

リコールへの対応でトヨタ自動車には大きな痛手となったが、車種を横断する形でテストの条件をもう一度精査し、条件漏れや判断ミスがないことを再確認してほしい。

僕自身もそう遠くない将来、エコカーに買い換えたいと思っているのでトヨタ自動車には問題が見つけられなかったことの原因究明およびオープンで誠実な信頼回復への取り組みに期待している。


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