「ホーキング、ブラックホールを語る:BBCリース講義」(Kindle版)
内容紹介:
重力波検出に伴って初めて「発見」されて注目の天体、ブラックホール。その謎のエッセンスをホーキング博士が一般向け30分のレクチャーに圧縮した、垂涎のBBCリース講義を完全書籍化。パラドックスの理解を助けるイラスト満載で贈るコンパクトな科学解説。
2017年6月25日刊行、63ページ。(BBCでの放送は2016年1月26日と2月2日、原書は2016年5月5日刊行)
著者について:
スティーヴン・W・ホーキング(Stephen W. Hawking)
1942年、イギリスのオックスフォード生まれ。アインシュタイン以来の最も優秀な理論物理学者の一人と言われる。1963年、ケンブリッジ大学の大学院生だった21歳のときに、運動ニューロン疾患を発症し、余命2年と告げられる。しかし、その宣告を覆して優秀な研究者となり、かのアイザック・ニュートンも就任したルーカス教授職を30年にわたり務めた。王立協会フェロー、全米科学アカデミー会員であったほか十数個の名誉学位を持ち、1989年には名誉勲位を授けられた。ケンブリッジ大学理論宇宙論センターに研究責任者として在籍中の2018年3月に死去。著作に『ホーキング、宇宙を語る』『ホーキング、未来を語る』『ホーキング、宇宙と人間を語る』など。
ホーキング博士の著書: 日本語版 英語版
理数系書籍のレビュー記事は本書で403冊目。
今週水曜日、4月10日の発表が待ち遠しい。ブラックホールがトレンドになると思うので、急きょ「ホーキング、ブラックホールを語る:BBCリース講義」(Kindle版)を読んでみた。
史上初のブラックホール画像、来週公開か 国際プロジェクト「EHT」
https://www.afpbb.com/articles/-/3219585
4月10日(水)22時、イベント・ホライズン・テレスコープ(EHT)・プロジェクトと #国立天文台 ほかは、EHTによる研究成果についての記者会見を行います。国立天文台はこの記者会見をライブ配信します。
https://www.nao.ac.jp/notice/20190410-eht.html
YouTube:https://www.youtube.com/watch?v=_QBQMT5vrJo
ニコ生:https://live.nicovideo.jp/gate/lv319442680
史上初!ブラックホールを撮影し、その存在を証明
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/a3bdd0676cf497a9731a729d3a0da5a4
昨年3月14日に逝去されたホーキング博士。昨夜は博士の人生を描いた映画『博士と彼女のセオリー(2014)』(Prime Video)を観て過ごした。あと1年ちょっと長く生きてくださったら、今回の発表をご覧いただけたはずなのにと思うと残念でならない。
本書はBBCリース講義というラジオ番組でホーキング博士がブラックホールに関してお話になった内容を翻訳し、書籍化したものだ。放送は2016年1月26日と2月2日の2回にわたって行われている。つまり、史上初の「重力波の直接観測の発表」が行われ、同時にブラックホールの存在が直接検証が発表された2016年2月12日の直前のことだ。日本語版は2017年6月に刊行されたから、重力波検出の話題を含んでいる。
専門知識をもたない一般人向けに行われた講義なので、とてもわかりやすい。ブラックホール研究の歴史やその事象の地平面でおきている現象を専門用語を使わず日常的な言い回しで解説している。解説に含まれているのはニュートン力学、一般相対性理論、熱力学、量子力学、情報理論。
初期の「ホーキング放射」からブラックホールの「無毛定理」、「蒸発理論」、「情報喪失パラドックス」そして発表したばかりの「柔毛仮説(arXivの論文)」までを解説。
2回にわたって行われた放送は次のとおりだ。
1.ブラックホールには毛がないのか(2016年1月26日放送)
2.ブラックホールはそれほど真っ黒ではない(2016年2月2日放送)
本書の購入をお考えの方は、こちらからアマゾンの読者ビューをご確認いただきたい。
「ホーキング、ブラックホールを語る:BBCリース講義」(Kindle版)
英語でOKの方のために:
翻訳の元になった原書はこちら。
「Brief Answers to the Big Questions: the final book from Stephen Hawking」(Kindle版)
BBCのラジオで放送されたこの講演は、BBCのサイトで無料公開されている。(そしてYouTubeにもアップされている。)トランスクリプト(写し)もPDFファイルでダウンロードできる。
英語で問題のない方は、こちらからお聞きになるとよいだろう。
Stephen Hawking on Black Holes, The Reith Lectures 2016
1. Do black holes have no hair? (Top page, Audio, Transcript)
説明イラスト付き
2. Black holes ain't as black as they are painted (Top page, Audio, Transcript)
説明イラスト付きはこちら。
新刊案内:
ホーキング博士がお書きになった最新刊(最後の本)の日本語版が先月刊行されたので原書とともに紹介しておこう。ブラックホールについてのQ&Aも書かれている。
「ビッグ・クエスチョン―〈人類の難問〉に答えよう:スティーヴン・ホーキング」(Kindle版)(紹介記事)
「Brief Answers to the Big Questions: the final book from Stephen Hawking」(Kindle版)
この本では以下の難問に対してホーキング博士は回答している。
1. 神は存在するのか?
2. 宇宙はどのように始まったのか?
3. 宇宙には人間のほかにも知的生命体は存在するのか?
4. 未来を予言することはできるのか?
5. ブラックホールの内部には何があるのか?
6. タイムトラベルは可能なのか?
7. 人間は地球で生きていくべきなのか?
8. 宇宙には植民地を建設すべきなのか?
9. 人工知能は人間より賢くなるのか?
10.より良い未来のために何ができるのか?
関連記事:
ホーキング、宇宙を語る:スティーヴン・W. ホーキング
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/1e3dbc9b3d10d4a9b6518b6b32429e22
ビッグ・クエスチョン―〈人類の難問〉に答えよう:スティーヴン・ホーキング
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/f45aa5bd48c74a64ca3aafaa0083b8a8
ホーキングとペンローズが語る 時空の本質―ブラックホールから量子宇宙論へ
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/619ab76ac18fd5c0416ff82e4cad85f4
ブラックホールと時空の歪み: キップ・S. ソーン
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/76795b03e7dc89cd08dac67dc25b73ab
ブラックホール戦争:レオナルド・サスキンド
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/c8ad22de70df7be8e51a066ca8354106
ブラックホールと時空の方程式:15歳からの一般相対論:小林晋平
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/f4401f2ce79451070b7b9c089f304315
ホーキング博士の訃報に接し (Stephen Hawking passed away)
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/63860b8ac08b47f1fc9c5cbac3f9ca8f
神は老獪にして…: アブラハム・パイス:アインシュタインの人と学問
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/d9258ed7a2d52173116ccd6e61ba0881
史上初!ブラックホールを撮影し、その存在を証明
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/a3bdd0676cf497a9731a729d3a0da5a4
巨大ブラックホールの謎 宇宙最大の「時空の穴」に迫る: 本間希樹
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/c847e0b9662e20720b9e6acf5cd4f370
ゼロからわかるブラックホール: 大須賀健
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/d3f08c2ddb0f6168b502dac4a70f3a7e
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内容紹介:
重力波検出に伴って初めて「発見」されて注目の天体、ブラックホール。その謎のエッセンスをホーキング博士が一般向け30分のレクチャーに圧縮した、垂涎のBBCリース講義を完全書籍化。パラドックスの理解を助けるイラスト満載で贈るコンパクトな科学解説。
2017年6月25日刊行、63ページ。(BBCでの放送は2016年1月26日と2月2日、原書は2016年5月5日刊行)
著者について:
スティーヴン・W・ホーキング(Stephen W. Hawking)
1942年、イギリスのオックスフォード生まれ。アインシュタイン以来の最も優秀な理論物理学者の一人と言われる。1963年、ケンブリッジ大学の大学院生だった21歳のときに、運動ニューロン疾患を発症し、余命2年と告げられる。しかし、その宣告を覆して優秀な研究者となり、かのアイザック・ニュートンも就任したルーカス教授職を30年にわたり務めた。王立協会フェロー、全米科学アカデミー会員であったほか十数個の名誉学位を持ち、1989年には名誉勲位を授けられた。ケンブリッジ大学理論宇宙論センターに研究責任者として在籍中の2018年3月に死去。著作に『ホーキング、宇宙を語る』『ホーキング、未来を語る』『ホーキング、宇宙と人間を語る』など。
ホーキング博士の著書: 日本語版 英語版
理数系書籍のレビュー記事は本書で403冊目。
今週水曜日、4月10日の発表が待ち遠しい。ブラックホールがトレンドになると思うので、急きょ「ホーキング、ブラックホールを語る:BBCリース講義」(Kindle版)を読んでみた。
史上初のブラックホール画像、来週公開か 国際プロジェクト「EHT」
https://www.afpbb.com/articles/-/3219585
4月10日(水)22時、イベント・ホライズン・テレスコープ(EHT)・プロジェクトと #国立天文台 ほかは、EHTによる研究成果についての記者会見を行います。国立天文台はこの記者会見をライブ配信します。
https://www.nao.ac.jp/notice/20190410-eht.html
YouTube:https://www.youtube.com/watch?v=_QBQMT5vrJo
ニコ生:https://live.nicovideo.jp/gate/lv319442680
史上初!ブラックホールを撮影し、その存在を証明
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/a3bdd0676cf497a9731a729d3a0da5a4
昨年3月14日に逝去されたホーキング博士。昨夜は博士の人生を描いた映画『博士と彼女のセオリー(2014)』(Prime Video)を観て過ごした。あと1年ちょっと長く生きてくださったら、今回の発表をご覧いただけたはずなのにと思うと残念でならない。
本書はBBCリース講義というラジオ番組でホーキング博士がブラックホールに関してお話になった内容を翻訳し、書籍化したものだ。放送は2016年1月26日と2月2日の2回にわたって行われている。つまり、史上初の「重力波の直接観測の発表」が行われ、同時にブラックホールの存在が直接検証が発表された2016年2月12日の直前のことだ。日本語版は2017年6月に刊行されたから、重力波検出の話題を含んでいる。
専門知識をもたない一般人向けに行われた講義なので、とてもわかりやすい。ブラックホール研究の歴史やその事象の地平面でおきている現象を専門用語を使わず日常的な言い回しで解説している。解説に含まれているのはニュートン力学、一般相対性理論、熱力学、量子力学、情報理論。
初期の「ホーキング放射」からブラックホールの「無毛定理」、「蒸発理論」、「情報喪失パラドックス」そして発表したばかりの「柔毛仮説(arXivの論文)」までを解説。
2回にわたって行われた放送は次のとおりだ。
1.ブラックホールには毛がないのか(2016年1月26日放送)
2.ブラックホールはそれほど真っ黒ではない(2016年2月2日放送)
本書の購入をお考えの方は、こちらからアマゾンの読者ビューをご確認いただきたい。
「ホーキング、ブラックホールを語る:BBCリース講義」(Kindle版)
英語でOKの方のために:
翻訳の元になった原書はこちら。
「Brief Answers to the Big Questions: the final book from Stephen Hawking」(Kindle版)
BBCのラジオで放送されたこの講演は、BBCのサイトで無料公開されている。(そしてYouTubeにもアップされている。)トランスクリプト(写し)もPDFファイルでダウンロードできる。
英語で問題のない方は、こちらからお聞きになるとよいだろう。
Stephen Hawking on Black Holes, The Reith Lectures 2016
1. Do black holes have no hair? (Top page, Audio, Transcript)
説明イラスト付き
2. Black holes ain't as black as they are painted (Top page, Audio, Transcript)
説明イラスト付きはこちら。
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ホーキング博士がお書きになった最新刊(最後の本)の日本語版が先月刊行されたので原書とともに紹介しておこう。ブラックホールについてのQ&Aも書かれている。
「ビッグ・クエスチョン―〈人類の難問〉に答えよう:スティーヴン・ホーキング」(Kindle版)(紹介記事)
「Brief Answers to the Big Questions: the final book from Stephen Hawking」(Kindle版)
この本では以下の難問に対してホーキング博士は回答している。
1. 神は存在するのか?
2. 宇宙はどのように始まったのか?
3. 宇宙には人間のほかにも知的生命体は存在するのか?
4. 未来を予言することはできるのか?
5. ブラックホールの内部には何があるのか?
6. タイムトラベルは可能なのか?
7. 人間は地球で生きていくべきなのか?
8. 宇宙には植民地を建設すべきなのか?
9. 人工知能は人間より賢くなるのか?
10.より良い未来のために何ができるのか?
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ホーキング、宇宙を語る:スティーヴン・W. ホーキング
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ホーキングとペンローズが語る 時空の本質―ブラックホールから量子宇宙論へ
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https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/76795b03e7dc89cd08dac67dc25b73ab
ブラックホール戦争:レオナルド・サスキンド
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/c8ad22de70df7be8e51a066ca8354106
ブラックホールと時空の方程式:15歳からの一般相対論:小林晋平
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/f4401f2ce79451070b7b9c089f304315
ホーキング博士の訃報に接し (Stephen Hawking passed away)
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/63860b8ac08b47f1fc9c5cbac3f9ca8f
神は老獪にして…: アブラハム・パイス:アインシュタインの人と学問
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/d9258ed7a2d52173116ccd6e61ba0881
史上初!ブラックホールを撮影し、その存在を証明
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/a3bdd0676cf497a9731a729d3a0da5a4
巨大ブラックホールの謎 宇宙最大の「時空の穴」に迫る: 本間希樹
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/c847e0b9662e20720b9e6acf5cd4f370
ゼロからわかるブラックホール: 大須賀健
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/d3f08c2ddb0f6168b502dac4a70f3a7e
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