とね日記

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持論: 学校での道徳教育

2012年11月10日 14時28分50秒 | 学校で教えてくれないコト

学校を卒業してから人生で学ぶことはたくさんあると思う。

もし自分が学校の先生だったら道徳の時間にこういうことを中学生や高校生に伝えたい、考えてもらいたいと思い、先日行きつけのお店で(酔った勢いで)持論を展開してしまった。

僕は中学生、高校生のころに、このようなテーマで議論できる授業があったらよかったのにと思うのだ。


1)人から持ちかけられる話に「うまい話」はほとんどない。

「うまい話」というのは世の中には少しはあると思うが、人からもちかけられる場合はその人の都合でもちかけてくる場合がほとんどだから、あなたの利益はたいてい考慮されていない。うまい話ほど気をつけよう、というか乗ってはいけない。うまい話は自分で見つけよう。


2)人はなぜ騙されるのか?

振り込め詐欺や投資詐欺、世の中は詐欺で満ち溢れている。詐欺の種類や性質について学び、どうして人は詐欺にひっかかりやすいのか考えてみよう。自分は大丈夫だと言い切れるか?ひっかからないようにするにはどうすればよいだろうか?


3)好きな異性にプレゼントをあげること、その人に尽くすことについて。

好きな異性の気持ちをひこうとプレゼントしたり、相手に尽くすことでその人から愛を得ようとする人が多いが、たいていの場合それは逆効果だ。それに気付かず相手にサービスし続けることでエスカレートしていく。

好きでもない相手から自分がそうされるとどう感じるかということを考えてみれば、プレゼントし続けたり尽くし続けたりするのが愚かだとわかるはず。

プレゼントはせいぜい誕生日くらいにしておいて、TPOに合ったものを贈ろう。

異性だけでなく同性からも好かれるようになるために、外見と内面の双方の意味において「自分磨き」、「人間力向上」の大切さを生徒に気付かせられればしめたもの。


4)効果的なラブレターの書き方、自分の気持ちをどう伝えればよいか。

携帯電話やスマートフォンが普及して手紙というものはほとんど書かれなくなったが、そのような時代だからこそ心のこもった手紙を受け取ると印象に残るものだ。

ストーカーのような印象をもたれず、相手から好印象をもってもらうためには、また相手の心をぐっと引きつけるためにはどのような手紙を書いたらよいだろうか?

最近の学生は本を読まなくなったので、文章を書くのが苦手だ。架空の相手にラブレターやその他の私信を書くことを通じて作文力を養うきっかけになればよいと思う。

これまでに書かれた名作ラブレター集のようなものを授業の冒頭でいくつか読み聞かせ、生徒の気持ちをとらえてから授業を展開すればよいと思う。


5)「無理なお願い」はどのようにすればよいのか?

どうしても親や友達に「無理なお願い」をしたくなることがでてきたら、どのようにすればよいだろう?いろいろ具体的な状況を想定して、ケース・スタディをしてみよう。

また「無理なお願い」を自分がされる側だったら、どのように対応すればよいだろうか?


6)他人の不幸は蜜の味?

世の中には他人の不幸を見聞きして喜んだり、成功している人を妬んだりする人がいる。そのような現実があることを認めた上で、どうしてそうなっているのか?自分はどうなのか?そうならないためには自分でどうすればよいのかを議論する。正解というものはないのかもしれないが。


7)自分の親の良い所、悪い所

自分の親に対して日ごろ思っていることは多々あると思うが、書き出して整理してみると何かの発見があるかもしれない。自分の両親について良い所、悪いところをそれぞれ10項目ずつ書きだしてみよう。

その後に、次のような質問をする。

将来あなたが子供を持つ立場になり、同じような質問がされた場合、あなたの長所と短所は子供によってどのように回答されるだろうか?あなたが親について書いた回答と似るのだろうか?それとも正反対になるのだろうか?


8)便利になるのは良いことなのか?

パソコンやスマートフォンがインターネットを介して使われるようになってから、個人の情報がタイムリーに配信できるようになってますます便利な世の中が実現した。これによって得られたメリットとデメリットを整理してみよう。便利になることは良いことだと言い切れるか?

- 個人の情報管理、プライバシーの問題
- 他人との間のコミュニケーションに与える影響
- 政治や経済、社会、人間関係に与える影響
- 情報獲得、学習の分野に与える影響
- 社会のリスク管理に与える影響


9)天災は忘れたころにやってくる。

311以降、防災教育はより真剣に行われているのだと思うが、防災訓練も定期的に何度も行うことによってそれが習慣になり、人間はその大切さを忘れがちだ。「これは訓練なのだから大丈夫。」という意識が危機感を薄れさせる。そのような人間の性(さが)を克服するためにはどのようにすればよいだろうか?


10)日本の政治システムはなぜうまく機能していないのか?

ニュースを見ると政党どうしの足の引っ張り合いばかりで、日本の政治はさっぱり進まないことにうんざりする。時間=税金の無駄遣いばかりだ。政治家が悪いのだろうか?システムが悪いのだろうか?

また政治が停滞すると社会や生活にどのような影響があるかを列挙して考察する。

中学生、高校生には難しい内容だし、結論は出ないかもしれない。しかし議論を通じて考えを深めることは大切だと思う。


参考ページ:

中学校 道徳学習指導案
http://www.saitama-city.ed.jp/03siryo/sidouan/j/j_doutoku.html


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2 コメント

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他人の… (hirota)
2012-11-10 19:16:20
6)これは自分の利益をもっと考えさせますね。
他人を貶めても目先の気晴らしでしかないし、そんな気晴らしで自分の向上心を消していては自身にとって損失でしかない訳です。
9)もともと危機感に頼るのが間違いで、自動的に安全になる習慣を持つような訓練が本命だろうと思います。
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Re: 他人の… (とね)
2012-11-10 20:06:30
hirotaさん

hirotaさんのご意見にはいつも納得させられます。
6)他人の不幸を笑うのは、まさに時間の浪費ですよね。にもかかわらずゴシップ誌やワイドショー番組はずっと昔から続いていることですが、あきらめるしかないのですかねぇ。。
9)「自動的に安全になる習慣を持つような訓練」という発想が素晴らしいと思いました。
返信する

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