花

私とあなたが育ててきた花が
泣いています
小さな教室で小さな種からまいて
やっと咲いた花が
泣いています
大人たちは知らん顔で
花を踏んでいきます
せっかく咲いた花なのに
あなたは私をどう思っていますか
私はいつでもあなたの友達です

カタツムリ

カタツムリ殻の中で睡眠中
明日は歩いて何処へ行こう
紫陽花の赤い花まで歩いて行こう
一人で歩いて行けるかな
雨がざわざわ話をしても
聴こえない
聴こえない
葉っぱがざわざわ話をしても
聴こえない
聴こえない
明日晴れたらあの道を
ゆっくりゆっくり歩いて行こう

ポン菓子

お祭りでポン菓子を買った
ほのかに甘くてふわふわしていた
おしゃべりしながら
ポン菓子をほおばると
小さな雀になっていた
チュンチュン
チュンチュン
祭りのすみで雀になって遊んでいた

コスモス

コスモスが咲いていた
おもわず立ち止まった
風が通り過ぎていく
時の流れのように
いつでも小さな道に咲く
コスモスのように微笑んでいたい

生きているとそんなわけには
いかないから
コスモスを眺めていたい
そしたら顔がほころぶから

友達

いくら眠っても
疲れているわたしに
なんとなく人は気づいていました
そして気遣ってくれていました
歩幅を小さくしてみたり
もう帰ろうと言ってくれたり

変わってしまったわたしに
なんとなく人は気づいていました
そして気遣ってくれていました
話を合わせたり
失敗を笑ってくれたり

打ち明けるとみんな去っていきそうで
ずっと言えなかったけど
ずっと前から人は気づいていました

あの日から
私の人生は変わってしまいましたが
本当の友達を得ることができました