桜に誘われて
公園へ出かけた。
しゃぼん玉
飛んでた。
ボール
転がった。
なんとなく
優しい
春の夕暮れ。
夕ごはんの
菜の花ベーコンを食べながら
「この苦味がいいよね」
とあなたが言う。
そういえば
菜の花から
想像もつかない、ほろ苦さ。
きっと
誰の心にある
ほろ苦い経験も
いつか、味わいとなって
愛される。
そんな風に
思えた、春の食卓。
今年も
語りかける。
桜と私だけの
秘密のこと。
今日も
語りかける。
空と私だけの
ささやかなこと。
心は香る
花のように。
心は香る
夢のように。
お日様のように。
春を
届けたくて。
花を
贈りたくて。
ありがとうを
言いたくて。